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5☆s 講師ブログ

チンパンジーリーダー(2)

「社会的知性」を考える上で参考になる、長谷川寿一の示唆的な発言とは以下のものです。「ソーシャル・ブレインに深く関わる『共感』と『教育』については、野生・飼育を問わずチンパンジーからの証拠はほとんどないと言ってよい」つまり、チンパンジーには「共感」と「教育」が欠けていたために社会脳を発達させることができず、その結果ヒトのように高度な社会を作れなかったというわけです。確かに日本のヒト社会を見ると、細部に至るまで「教育」システムが構築されています。幼児教育、義務教育、高等教育、そして会社に入れば社員教育。高度な教育システムを構築することにより、ヒト社会を維持・発展するための決まり事を学んだり、また人…

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チンパンジーリーダー(1)

チンパンジーはヒトに最も近い動物と言われ、「文化」、「道具利用」、「言語(シンボル操作)」、「政治」、さらには心理学の「心の理論」などの分野で、他のどんな動物よりもヒトに近い能力を示します。しかし、残念ながらそれらの能力はいずれも萌芽的段階に留まっていて、決してヒトのレベルに達する事はありません。なぜなのでしょう?チンパンジーが乗り越えることのできない壁とは、一体何なのでしょう?それが分かれば、チンパンジーとヒトの違いもわかるはずです。動物行動学者の長谷川寿一は、とても興味深い見解を示しています。「何が欠けているかと言えば、それこそがソーシャル・ブレインだった」ソーシャル・ブレインとは、文字通…

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2018年1月4日

あけましておめでとうございます。 今年の元旦はお天気も良く、気持ち良く初日の出を拝むことが 出来ました。 あっという間に過ぎた一年を振り返りながら、来る年への 抱負を胸に、また一年頑張っていこうと想いを新たにしています。 昨年末に友人からもらった「人生花づくし」という詩歌に何とも 心惹かれました。 親の教えは   きくのはな 人の悪口     くちなしで 頭は垂れて    ふじのはな 笑顔明るく    ひまわりで 愛をはぐくむ   ばらのはな 心清らか     しらゆりで 世は移ろいで   あじさいの 月日は早く    たちばなで 散り際さやか  …

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組織人

貴ノ岩に対する日馬富士の暴行事件で、スポーツ新聞やテレビのワイドショーは連日大騒ぎですが、このことでマスメディアの滑稽さが一層浮き彫りになりました。マスメディアの論調は、貴乃花親方がなぜあそこまで頑なな態度を取るのか、その理由がわからないというものでしたが、ネットや週刊誌ではとっくの昔に種明かしされていたのです。要するに今回の暴力事件は、貴乃花部屋の相撲が徹底した「ガチンコ」勝負であるため、怪我をせずに番付を維持できるようにと、裏で星取りの互助会システムを作り上げてきたモンゴル力士会の目の敵にされ、貴ノ岩が代表して粛清にあったというにすぎません。もし、貴ノ岩の代わりに稀勢の里が参加していれば、…

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企業寿命30年説(2)

最近のIT技術の目覚ましい進歩により、企業寿命は30年より短くなる可能性があります。インターネットが登場したのは1990年代初頭ですが、世間の耳目を集めたのは『ウィンドウズ95』の大フィーバーでした。当時、インターネットが将来消費者の行動を一変させるだろうと予想した人は、一体どれくらいいたでしょう。それからわずか20年足らずで実店舗の経営は苦境に追いやられ、アメリカの「トイザらス」でさえチャプター11の適用を申請しました。「あんなのオモチャだよ」今、そんな評価を受けているのはAIスピーカーです。たしかにオモチャです。でも、今後10年間の開発期間を過ぎた頃には、とんでもないモンスター商品に化ける…

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企業寿命30年説(1)

コンサルタントの鈴木貴博によれば、ある産業分野において革新的なプロトタイプの製品が登場してから、その業界の最大手が消滅するまでの期間は30年だそうです。彼が例として挙げたのは、デジタルカメラ。カメラと言えばフィルム式のものしかなかった1981年、ソニーが『マビカ』というデジカメの元祖とも言うべき試作品を発表します。この野心作に対してフィルムメーカーの担当者は、口を揃えてこう言ったそうです。「あんなのオモチャだよ」しかしそれから10年余りの間、カメラメーカーの開発陣は着実に技術を磨き上げていきます。1995年、カシオが発売した『QV-10』はデジカメとして初のヒット商品となりました。でも、画素数…

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従業員ファースト(2)

サウスウエスト航空に寄せられた、従業員のユーモアに対するクレームの手紙。普通の会社ならこの乗客に平謝りした上で、問題を起こした従業員にきついお灸が据えられるところです。ところが、サウスウエスト航空がこのクレーム顧客に送った返信は全く違っていました。「お会いできなくなることを寂しく思います」なんということでしょう。サウスウエスト航空の方から絶縁状を叩きつけたのです。ただし、今少し正確に言うと、この顧客は安全説明の態度だけでなく、ありとあらゆることにクレームをつける“楽しめない”客でした。リーダーは、組織を賢くすることよりも組織を健やかにすることに全力を注ぐべきだと主張する、人材開発コンサルタント…

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従業員ファースト(1)

「お客様は神様です」と言わんばかりに「顧客第一主義」を掲げる会社は多いもの。でも、顧客ではなく従業員を第一に、顧客を第二に、そして株主を第三に位置づけている会社があります。あの『1分間マネージャー』の著者ケン・ブランチャードと、サウスウエスト航空の名誉社長コリーン・バレットの対談を収めた『世界でいちばん従業員を愛している会社』(佐藤理恵訳)は、メアリー・キャンベルという乗客がサウスウエスト航空のCEO宛てに送った感謝の手紙から始まります。メアリーは父親が危篤という知らせを受けて空港に急ぎますが、あいにくどこの航空会社の便も満席。サウスウエスト航空も例外ではありません。すでに3人分のオーバーブッ…

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風見鶏ガリレオ(2)

望遠鏡の魔力に取り憑かれてからというもの、ガリレオは庇護者である権力者に一層媚びるようになります。より高い給料を求めてパドヴァ大学の教授の職を辞したガリレオは、トスカナ大公国のメディチ家の庇護を受けることを目論みます。木星の衛星を発見した時に、真っ先にメディチ家にそれを知らせただけでなく、その星を「メディチ家の星」と命名するほどゴマを擦っていたのはこの布石でした。さらに、かつて君主コジモⅡ世の家庭教師を務めていたという事実も、彼の背中を押します。上司に媚び諂うサラリーマンはそこら中にいますが、ガリレオの場合はそんなレベルをはるかに超えていますよね。それでも、ガリレオはまだ満足できません。富は手…

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風見鶏ガリレオ(1)

「それでも地球は回っている」ローマで宗教裁判にかけられた時、身の危険を顧みず地動説の正しさを主張したガリレオ・ガリレイ。まさに信念の人。長い間そう思っていましたが、実はこの話は真っ赤なウソでした。ついでに言えば、ピサの斜塔から物体を落下させたというあの有名な実験も弟子たちの創作です。ガリレオは信念の人どころか、それとは真逆の完全なる「風見鶏」。時の権威に媚び諂い、庇護者のご機嫌を取ることに汲々とした一生を送った男、それがガリレオの真の姿です。彼の最大の業績と言えば、何と言っても「落体の法則」。その発見のきっかけは、ギリシャの大学者アリストテレスの説に疑問を抱いたことでした。アリストテレスの説と…

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