株式会社ファイブスターズ アカデミー
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寿命遺伝子の研究でひっぱりダコの生物がいます。それは、エレガンス線虫という虫です。エレガンスという名前の由来は、なんでもくねくね進むその軌道が、数学のサインカーブのようにきれいだからとか。彼らの寿命に影響を与えている遺伝子は3つあります。ひとつは、daf(ダフ)-2遺伝子です。何でも「冬眠モード」と「通常モード」の切り替えに関係しているようです。ここにキズがあると、冬眠モードに入りやすく、しぶとく長生きするそうです。ということは、よく眠る人ほど長生きってことになるのかな?次に、clk(クロック)-1遺伝子。これを変異させると、生体リズムがゆっくりとなります。脱糞回数も1.5倍の間隔になります。…
しばらくぶりに「遺伝子」の話に戻りましょう。今回から数回に分けて、寿命遺伝子のお話をしたいと思います。ネタ元は、この分野の第一人者である、順天堂大学の白澤卓二氏の著書です。寿命や、老化のスピードに影響を与える遺伝子はいくつか見つかっています。しかし、私たちの寿命がその遺伝子によって左右されるかというと、必ずしもそうではありません。一卵性双生児は遺伝子が全く同じであるという話は、すでにしました。もし私たちの寿命が、遺伝子によって決定づけられるとするならば、双子の寿命も同じということになってしまいます。ところが、そうなりません。白澤氏によれば、老化に占める遺伝的要因は25%に過ぎないそうです。つま…
前回、DHAはむしろ問題が多いと申し上げました。まず、DHAとは何かからお話ましょう。DHAというのは、脂肪酸の一種です。脂肪酸の仲間は、大きく2つに分けられます。飽和脂肪酸と、不飽和脂肪酸です。その違いはどこにあるんでしょうか?脂肪酸というのは、ちょうどムカデのような構造になっています。真ん中の胴体にあたる部分がC(炭素)で、ヨコに何本も突き出た足がH(水素)です。そして、頭の部分はメチル基で、尻尾の部分はカルボキシル基になっています。この足がきれいにすべて揃っているのが飽和脂肪酸で、常温で固体になっています。例えば、牛や豚の脂肪がそうです。一方、足がきれいに揃っていないのは不飽和脂肪酸と言…
「魚を食べると頭が良くなる」と聞きますが、本当でしょうか?これはDHA(ドコサヘキサエン酸)のおかげだそうです。DHAはEPA(エンコサペンタエン酸)から作られます。EPAはサバやイワシなどの青魚に多く含まれているので、魚を食べると頭が良くなるという理屈になるのだそうです。しかし、このDHAが血液-脳関門を通過できるのかどうかについては、まだよくわかっていません。だから、この説についても真偽のほどはよくわからないのです。さて、このDHAですが、私はむしろ問題が多いと思っています。なぜそう思うかは、次回詳しく・・・・
テレビで、「脳にいい食品」などと紹介されると、スーパーの売り場が空っぽになってしまうことがあります。しかし、本当に脳にいいのかどうかは、前回お話した血液-脳関門がありますのでそう簡単には分からないのです。私が子どもの頃ですが、ある有名な調味料が「頭が良くなる」と噂されたことがありました。これは、当時脳の研究が進み、脳の中の情報伝達物質のひとつにグルタミン酸があるということがわかったのがきっかけでした。その調味料には、グルタミン酸ソーダが含まれていました。そのため、この調味料をたくさん食べれば、頭が良くなるという噂が広がったのです恥ずかしながら私も、食卓に乗っているありとあらゆるおかずに、ひたす…
前回、チョコレートはストレスに効くという説は、やや眉唾ものであると書きました。なぜでしょうか。それは、血液-脳関門の問題があるからです。私たちの脳には、変な物質が入り込まないように厳重な警備体制が敷かれています。もしも、食品の中に含まれている物質が、いとも簡単に脳に効いてしまうと大変なことになりますよね。そこで、胃腸で消化されて血管を通って脳に運ばれてきた物質は、脳の中にある関所のような関門で検問を受けることになります。この検問のチェックがやたら厳しくて、ほとんどの物質は脳には入り込めずに、再び血管を通って体内を巡る旅に出ることになります。実際に、この関門を通れるのは、アルコールとかニコチンと…
少し前のことですが、テレビを見ていたら「ストレスに打ち勝つ」といううたい文句で、チョコレートのCMが流れていました。本当にチョコレートを食べるとストレスが緩和されるのでしょうか。一応、その理論的根拠としてあげられているのが、GABA(ギャバ)という物質です。正式名称はγ-アミノ酪酸と言います。びっくり遺伝子の回で触れましたが、私たちの脳には「抑制神経系」というものがあります。一般に脳が活動するということは、脳細胞が発火して活性化することを言いますが、抑制神経は全く逆で、発火を抑える働きをします。つまり、悩み事があってどうにもならないというのは、脳細胞が異常に発火してしまっている状態のことなので…
かつて「K・Y」という言葉がはやりましたよね。空気が読めないということは、話していても相手の気持ちが読めないということです。でも、自分の身に置き換えてみると、気持ちを汲み取りやすい相手と、そうでない相手がいることもたしかです。そして、このときの脳の働きも解明されつつあります。今回ご紹介するのは、ストループ課題という実験です。パソコンの画面上に、 dog という文字が3つ表示されたとしましょう。このとき、あなたは「3」のボタンを押さなければなりません。例えばmurder(殺人) などという犯罪がらみの文字が出ると、ボタンを押すまでの反応時間が長くなる傾向があるそうです。たぶん、感情が入ってしまう…
理屈ではうまく言えないけれど、なんとなく嫌な予感がすることってありますよね。この「予感」っていうのは、科学的に根拠があるのでしょうか。結論から言うと、よくわかっていません。ただ、非科学的と切り捨ててしまうのも、ちょっと問題なんです。今回ご紹介するのは、心理学では大変有名な「アイオワ・ギャンブリング課題」です。今、あなたの目の前には、裏返しに伏せたカードの山が、4つあります。左からA、B、C、Dとしましょう。好きな山から1枚ずつカードを引いていきますが、どの山もほとんどは【当り】で、10枚に1枚の割合で【はずれ】があります。AとBの山の場合、【当り】が出ると1万円もらえます。【はずれ】だと12万…
前回、幽体離脱について、その脳内メカニズムを紹介しましたが、今回は神様が見えるメカニズムの話です。アンドリュー・ニューバーグという人が、「脳はいかにして〈神〉を見るか」(PHP研究所)で紹介している話です。チベット仏教やフランシスコ修道会の、修行を積んだ偉いお坊さんや修道女の頭に、SPECTという特殊な装置をつけます。彼らが瞑想をして、「神が見えた!」瞬間に合図をしてもらいます。と同時に、隣室に控えている科学者たちが点滴の管に放射性の薬品を注入すると、SPECTを通して脳のどの部分の血流が変化しているかがわかる仕組みです。これによると、頭頂葉近くの大脳皮質にある「方向定位連合野」という部分の活…
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