株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

アルミ缶飲料は危険?

今まで頭がよくなる話が続きましたが、頭が悪くなるお話をしましょう。「ハゲタカ」の作者、真山仁氏の小説に「虚像の砦」というのがありますが、その中で、ウニを食べるとアルツハイマーになる危険があるという話が出てきます。ウニ大好き人間の私としては、心穏やかではいられません。ウニを色鮮やかに見せるために使うミョウバンには、アルミニウムが含まれているそうです。そもそもアルミニウムが、アルツハイマーを引き起こすのではないかという説は昔からありました。死亡したアルツハイマー患者の脳を解剖すると、アルミニウムが蓄積されていたのです。そこで、アルミがアルツハイマー病を引き起こす原因ではないかというのです。しかし、…

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走るだけで頭が良くなる

今回もアメリカの報告です。イリノイ州ネーバービル市にある、セントラル高校では、始業前に0時限を設けています。0時限とは、みんなで校庭を1時間かけて走るのです。この高校では、読み書きの補習授業を行っているのですが、ふつうの体育しか受けていない生徒の場合、この補習授業で成績は平均10.7%向上しました。さて、0時限に参加していた生徒はどうでしょう。なんと、17%も向上したそうです。ところで、一つ疑問があります。走るといっても、どのくらいの速さで走ったらいいのでしょう。この高校では、心拍数が、最大心拍数の80~90%になるように指導しています。最大心拍数とは、220から自分の年齢を引いた数値だそうで…

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ビタミンCで頭がよくなる!?

アメリカでの研究ですが、IQが70以下という知的障害の認められる子どもに大量のビタミンCを投与して改善したという報告があります。試みたのはハーレル・キャップという女性ですが、これが一躍有名になったのはライナス・ポーリングが紹介したからです。ポーリングと言えば、免疫学では超がつくほど有名な学者です。なんと、平和賞と合わせて2回もノーベル賞を受賞しています。自らも毎日大量のビタミン剤を飲む、メガビタミン主義者としても有名でした。さて話をキャップ女史に戻しましょう。彼女はIQが30以下と判定できる男の子に、大量のビタミンCを飲ませました。しかし、数週間たっても改善の兆しが見えないので、思い切って標準…

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頭のよくなる薬

以前、カフェイン(トリメチルキサンチン)で頭が良くなるという話をしました。いや、正確に言うと、頭が良くなるというよりは、頭の回転にブレーキをかけているブレーキそのものの働きを悪くするため、脳の暴走に歯止めがかからないのでしたね。また、もし頭がよくなる薬が開発されたら、脳の記憶のメカニズムに最初に関与するアデニル酸シクラーゼに関係するものであろうとも書きました。さて今回のお話は、残念ながらその薬が開発されたという朗報ではありません。アメリカでとったアンケートのお話です。ネイチャーという権威ある科学雑誌を定期購読している研究者に対して、「あなたが頭をよくするために飲んでいる薬は?」と質問をしてみま…

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歌を忘れたカナリヤは

カナリヤのうち、鳴くのはオスだけです。つまり、あれはメスを呼ぶ求愛の歌なのです。カナリヤの脳の中で、歌をコントロールしている領域というのは、オスの場合、メスの4倍くらい大きいそうです。ノッテボームは、メスのその脳にテストステロンという男性ホルモンを注射してみました。すると、なんということでしょう!メスが歌を歌い始めたではありませんか!そうです、歌を忘れたカナリヤへの正しい治療法は、脳にテストステロンを注射することだったのです。ま、そんなことはどうでもいいですよね。さて、本題である、脳の細胞が生まれ変わる話しに戻しましょう。カナリヤの寿命は平均10年くらいだそうですが、毎年さえずる歌は違うのです…

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脳細胞が生まれる

長い間、人間の脳細胞は、新しく生まれることはないと信じられていました。脳細胞は、生まれたときにたくさん作られますが、あとは死滅していくだけなのです。毎日、何万という脳細胞が死んでいくって、聞いたことありませんか?でも、心配することはありません。たとえて言えば、生まれたときに、たくさん電気コードの配線をつないでおいて後は電気の通りが悪い配線を切っていくようなものです。ということで、生き残るのは、電気の通りのよい、優秀な配線だけということになります。しかし最近になって、脳細胞は新しく生まれることはないという、脳科学の前提が崩れました。脳細胞は新しく生まれていたのです。この脳科学界の常識が覆されるま…

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千害あって一利あり

タバコを吸うと、頭がすっきりするというのは本当です。そのメカニズムはこうです。タバコを吸うと、ニコチン性のアセチルコリンが発生します。これがアセチルコリンのレセプター(受容体)にすっぽりはまってしまいます。アセチルコリンは頭の働きを高める物質ですので、一時的に頭の回転はよくなります。だから、頭がすっきりした感じがするのです。アルツハイマー病患者がタバコを吸うと改善することがあるというのは、この効果によるものです。『タバコは百害あって一利なし』と言われますが、これはウソです。正確に言うと『千害あって、一利あり』くらいでしょうか。しかし、この一利もちょっと怪しいのです。タバコによってニコチン性アセ…

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うつ気味の人は禁煙を

うつ状態の人は、ガンになりやすいという人がいます。なんとなく説得力がありそうですが、医学的にはよくわかっていません。というのは、関係あるという報告と、関係ないという報告が混在しているからです。現在のところ、「どちらとも言えない」が正解です。ただし、うつ状態の人が喫煙するとガンになりやすいという報告があります。フィンランドの研究ですが、抑うつ状態でない人たちで比べると、ダハコを吸う人の肺がん発生率は、吸わない人の3.4倍でした。しかし、抑うつ状態の人の場合は、タバコを吸う人の肺がん発生率は吸わない人の19.7倍でした。ただ、原因はよくわかっていません。おそらく、抑うつ状態に伴う脳内伝達物質の変化…

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タバコで頭が悪くなる!?

愛煙家にはとてもショツキングな話です。タバコを吸うと頭が悪くなるという調査結果が発表されました。調査したのはテルアビブ大学のマーク・ワイザーという人です。18~21才の2万人以上の軍人を対象に、喫煙とIQの関係を調べたのです。その結果は、タバコを吸わない人の平均が101だったのに対してタバコを吸う人は94と、なんと7ポイントも低かったのです。しかもですよ。1日1箱吸う人は90と、もっと低いではありませんか!原因は2つ考えられるそうです。一つ目は、一酸化炭素が血液中のヘモグロビンと結合することにより脳が酸欠状態になり、一過性の障害が起こること。二つ目は、アセトアルデヒドが脳内のアセチルコリンやド…

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テレビを見て・・・

前回、ヒトの脳として機能しているのは、前頭連合野だとお話ししました。物事を論理的に考えたり、理性的に考えたりするのは、ここの働きです。しかし、現代人はここの働きが鈍っているのかもしれません。前回、動物園のライオンは何の工夫をしなくてもエサに困らないので、前頭前野の働きが鈍くなっているとも言いました。ヒトの場合、朝から晩までテレビを見続けると、前頭連合野の働きが鈍ることがわかっています。たしかに、今のテレビは面白いですよね。どんな話題でも、いかにも興味を引くように私たちに提示してくれます。そして、解説についても、本当にわかりやすく懇切丁寧にしてくれます。テレビでは、中学生が理解できるかどうかが目…

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