株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

ピグマリオン効果

あなたの所属に新人が配属されました。一緒に仕事をし始めたのですが、「打てば響く」という感じではなくて、ちょっと頼りない気もします。ウーン、これはどうやって育てていけばいいものか?今回は、時節柄いかにもありそうな問題について考えてみましょう。さて、答えはズバリ、「期待している」というメッセージを発信し続けることです。これはピグマリオン効果と言って、心理学では結構名の知れた理論です。ある小学校で、権威ある学者が名簿を見ながら、何の根拠もなしに「この子は天才だ」、「この子は絶対に伸びる」などと、ランダムに担任の先生に吹き込みます。すると不思議なことに、一年後に本当にその子たちの成績が驚くほど伸びたの…

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誤前提提示

ずいぶん前のことですが、デパートのスーツ売り場をブラブラ冷やかしていた時のことです。もちろん、高価なので買う気などありませんでした。すると、近づいてきた販売員がこう言ったのです。「ダブルをお探しですか? シングルですか?」その時私は、ダブルのスーツなど一着も持っていないことに気付きました。「そういえばダブルなんて持ってないな」「分かりました。こちらがダブルのコーナーなのですが、明るい色がお好きですか? それともダーク系ですか?」「えっ?色? うーん、持ってるのはドブネズミ色ばかりだから、明るい色のスーツなんて着たことないよ」「わかりました。いかがでしょう。この辺りが明るい色の品ぞろえとなってお…

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ブーメラン効果

カリギュラ効果とよく似たものに、ブーメラン効果があります。人は、説得されるとついつい反発してしまうというものです。子供の頃、親から「勉強しなさい」と言われるほど、する気がなくなったという経験はありませんか。これがブーメラン効果です。人はそもそも、自分で自由に物事を決定したいという気持ちを持っています。それがうまくいかないと、心理的リアクタンスと言って反発心が生まれるのです。衣料品店で店員さんに熱心に勧められると、かえって買う気がなくなることがあります。また、店員さんにつきまとわれると、自由なヒヤカシができないので、今はあえてアプローチしないのが一般的です。押してもダメなら引いてみな、という歌が…

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カリギュラ効果

今から30年ほど前、「カリギュラ」という映画が公開されました。これは、残虐な性格で知られたローマ皇帝カリギュラを描いた、結構エグい作品でした。アメリカのある町では、あまりに残虐だということで上映禁止になったほどです。ところが、上映禁止になったことで、逆に人々はどんな映画なのだろうと興味を持ち始め、隣町の映画館に行列を作ってしまったそうです。最後には、その町も上映を解禁せざるを得なくなり、映画は空前の大ヒット。しかも、「芸術性が高い作品」などと、映画に対する評価もうなぎのぼり。しまいには「名作」の仲間入りまでしてしまいました。なぜか人は、禁止されると、どうしてもやりたくなってしまうようです。人間…

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フィーリンググッド効果

人が説得されやすい時間帯というのがあります。それは、食事中です。これをフィーリンググッド効果といいます。アメリカの心理学者ジャニスは、「がんは10年後には完治可能だ」という論文を被験者に読ませました。その際、あるグループには何も与えず、もう一方のグループにはコーラとピーナッツを用意しました。すると、食べ物を与えられたグループでは、論文に同意する人の割合が圧倒的に高かったのです。アメリカではパワーランチといって、昼食時にビジネスの商談をすることが多いのはこのためです。別の実験では、通行人に頼みごとをする際、コーヒーショップの前だと承諾率が高かったという報告もあります。つまり、コーヒーの香りが漂っ…

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フリーライダー現象

大人数の部署にいると、あなたがいくら仕事を頑張ってもあまり目立ちませんよね。でも反対に、少しくらい手を抜いても、結構ばれないというのもまた真実。この手抜きのことを「フリーライダー現象」と言います。フリーライダーとは「ただ乗り」のことです。リンゲルマンという学者は、綱引きの実験でこれを証明しました。まず、ひとりで綱引きさせます。その時の力を100とします。いわゆる「全力」です。次に、綱の引き手を2人にします。すると、平均93%の力しか出さないそうです。これが、3人だと85%。8人ではなんとなんと49%と、半分も力を出していないのです。どうです?会社でも思い当たる節はありませんか?集団の数が多くな…

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カタルシス効果

あなたの彼女が、仕事のことで大きな悩みを抱えています。久しぶりに会ったら、あれやこれやとその問題を話してきました。ここでひとつ、気の利いたアドバイスでも・・・なんて思ってはいけません。男はすぐに左脳で問題を分析し、対策を見つけようとする傾向があります。しかし、この場合もっとも有効な対処法は、解決策を見つけることではありません。こんな時は「あー、そうなんだ」「うーん、それは大変だね」などと感情のこもった表情をしながら、調子を合わせるに限ります。えっ?無責任だって?いいえ違います。これこそ、カタルシス効果なのです。人は悩みを打ち明けた時、それを聞いてくれるだけで心が浄化、すなわちカタルシスされるの…

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スミ効果、窓際効果、窓背効果

たとえば喫茶店で商談する場合、じっくり話したいのなら、店の奥のボックス席がベストです。人があまり通りませんので、落ち着いて話ができます。これがスミ効果です。一方、今日は商談に同意してもらいたいというときには、明るい窓際の席がお勧めです。これは窓際効果といいます。人間の心理というのは不思議なもので、明るさによって判断が違ってきたりします。カニングハムという心理学者が、公園の通行人に簡単な依頼ごとをするという実験をしました。すると、晴れた日の承諾率は、雨の日のそれより高かったのです。ということは、夜の合コンよりも、休日の昼間に、晴天のもとでのバーベキュー・パーティーの方が成功率は高いかもしれません…

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スティンザー効果

二人で話し合いをするとき、お互いの座席の位置関係によって、結論が変わってしまうことがあります。日本ではあまり座席の位置にはこだわりませんが、アメリカでは、座席の位置取りが商談の成否に大きく影響すると考えられています。まず、相手の真正面に座る場合を見てみましょう。交渉ごとなどはこの位置取りが多いのですが、これはスティンザー効果といって「対決」の位置取りを意味します。「今日は絶対に結論を出す」とか、「一歩もひかないぞ」という強い意志を示すときには最適です。ビジネスの場合、一般的な打ち合わせの時でも、普通はこの位置取りとなってしまいます。しかし、打ち合わせを円滑に進めるためには、この位置取りはあまり…

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カクテルパーティー効果

立食パーティで、大勢の人がワイワイガヤガヤおしゃべりをしています。誰がどんな話をしているかなんて聞き取れませんよね。ところが、結構離れた場所で話していた二人が、あなたの名前を口にしました。すると、その部分だけはちゃんと耳に聞こえてくるのです。このように、話し声でやかましい場所でも、あなたに関係することだけはなぜかちゃんと聞こえて来ます。これを、カクテルパーティー効果と言います。そもそも私たちの耳は、聞こえてくるすべての情報をとりあえず脳に送っています。しかし、脳の方は、送られてくるすべての情報をいちいちチェッしていてはバンクしてしまいます。そこで、自分に関係のあることや、自分が関心のあることだ…

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