株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

ウィスキーの正しい飲み方

昔、『ジョニ赤』や『ジョニ黒』といえば、高級洋酒の代名詞でした。現在でも、世界で最も売れているブレンデッド・ウィスキーです。ブレンデッド・ウィスキーというのは、その名の通り何種類かのウィスキーをブレンドしたものですが、モルト・ウィスキー同士を掛け合わせたものは、ヴァッテッド・ウィスキーと呼ばれます。プレンデッド・ウィスキーというのは、モルト・ウィスキーの他にグレーン・ウィスキーもブレンドしたものを言います。ここでちょっと、用語の説明をしましょう。モルト・ウィスキーというのは、大麦麦芽(いわゆるモルト)だけを原料として、単式蒸留釜で2回蒸留したものを言います。まれに『ブッシュミルズ』のように3回…

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クリーブ・バクスター

皆さんも聞いたことがあるかもしれません。植物に水をあげるとき「早く大きくなりなさい」とか、「きれいな花を咲かせてね」などと話しかけると、本当にその通りになるというお話しです。この説のルーツは、1966年2月のある寒い夜に遡ります。ニューヨークに、クリーブ・バクスターというウソ発見器の技師がいました。戦時中はCIAにも在籍していたというから、まさにその道のプロです。何でも、業界の研究の中には「バクスター領域」という専門用語まであるそうです。その日も、ニューヨークのタイムズスクエアにある彼のオフィスは、夜遅くまで明かりがついていました。翌日、警察学校でウソ発見器の授業をするための準備をしていたので…

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ウシュクベー

随分前のことですが、高校時代の友人たちと蟹を食べに行った金沢のホテルのバーでメニューリストの中に、この奇妙な名前のウィスキーがあるのを知ってうれしくなりました。『ウシュクベー』というゲール語は、ウィスキーの語源になったと言われています。では、その意味はというとなんと「生命の水」です。どうです、飲みたくなりませんか?アメリカでも人気の高いお酒で、ニクソンが大統領に就任した時のパーティーでは公式スコッチとして選ばれたそうです。モルトの比率が高いので、”とんがった”感じを残しつつもそれでいて実に飲みやすい。つまり、絶妙なバランスに仕上がったブレンデッド・ウィスキーなのです。その前日も自宅で飲んだお酒…

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デューク・ジョーダン

帰ろうかと真剣に悩んでいました。今から10年以上前の、ある会議の最中のことです。「自分が正当に評価されていない」という不満が、突然ふつふつと沸いてきました。そして、過去の数々の理不尽な出来事が次々に思い出され、私の周りで渦を巻き始めました。会議の後、軽いパーティーが予定されていたのですが、そんなものはキャンセルしてこのまま帰ってしまおうかと本気で考えました。怒りで熱くなった頭には、結構魅力的な提案に思えたのです。パーティー開始まで会場設営の都合とかで少し時間があったので半ば帰る気持ちでビルの1階に降りました。すると、CDショップがあります。このまま帰ってしまっていいものかという後ろめたい気持ち…

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オールド・パー

高級ウィスキーとしてなじみ深いお酒ですが、日本ではパーじいさんのことはイギリスほど知られてはいません。ブランド名のモデルになったトーマス・パーは、なんと152歳まで生きた人物です。ただ、戸籍が今ほどしっかりしていない1483年の生まれと言いますから、この年齢も真偽のほどはたしかではありません。しかし、かつての「きんさん・ぎんさん」のように当時のイギリスで、パーじいさんのことを知らない人は一人もいませんでした。驚くべきことに、当時の国王チャールズⅠ世がぜひ会いたいということで、ロンドンに招かれます。150マイルも離れた田舎町から、数週間かけて馬車でやってきたパーじいさんは、国王から長寿の秘訣を聞…

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乃木将軍

乃木希典と言えば、あの203高地の戦いで有名な名大将です。日露戦争における海軍の戦いのクライマックスが、バルチック艦隊との「日本海決戦」とするならば、陸軍のそれは、間違いなく壮絶な203高地の攻防です。旅順要塞を制圧せよとの命を受け、乃木将軍は堂々と正面突破を図ります。しかし、3回にも及ぶ総攻撃はことごとく失敗し、甚大な被害を出してしまいます。軍の上層部では、将軍更迭論まで出ていたそうです。そもそも、なぜこのような命令が下ったかというと、原因は海軍にありました。要塞が守る港には、旅順艦隊が停泊していました。バルチック艦隊には及びませんが、アジアに睨みを利かす旅順艦隊は日本海軍にとって相当な脅威…

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ザ・グレンリベット

「うちの会社は、言いたいことも言えない雰囲気なんです」よく聞く話です。いつの時代も、自分の考えを堂々と主張するのは勇気がいるものです。ザ・グレンリベットは、イギリスではもっとも古いウィスキーです。ただし、この「もっとも古い」という形容詞については、少しばかり説明が必要です。そもそもウィスキーの歴史とは、密造の歴史でもあります。見つかって税金をとられてはいけないということで、ウィスキーづくりは人里離れた山奥で行なわれました。しかし、そこでは麦芽を燻すときに燃やす材料がありません。そこでやむなく、堆積していたピート(泥炭)を使うようになったのです。これがウィスキーの、あの独特の香りのもととなりまし…

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野口英世と森鴎外

理研がSTAP細胞の発表をした時、世界中が驚きと賞賛を持って歓迎しましたが、わずか1カ月後には、事態は一気に暗転してしまいました。本当にSTAP細胞が存在するのかどうかは、今後の厳密な科学的検証により明らかにされることと思います。このとき私が思ったのは、野口英世のことでした。野口英世と言えば、世間では、千円札にも載っている言わずと知れた大科学者と思われていますが、実はまったく違います。野口が活躍したロックフェラー大学に留学した、福岡伸一の本で私は真実を知りました。この大学には、なぜか野口に関する記録はほとんど残されていません。まるで、野口が在籍していたこと自体を、必死に隠しているかのように・・…

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グランツ

グランツというウィスキーは珍しい三角柱のボトルです。三角柱と聞いて、グレンフィディックを思い浮かべた人はかなりのウィスキー通。実は、この2つのウィスキーは同じところで作られています。ウィリアム・グラント&サンズ社といいますから、グラント氏とその息子達の家族経営であることがわかります。グラント氏が苦労して自分の蒸留所を持ったとき、8人の息子と2人の娘、そしてひとりの石工が協力したそうです。ところが、用意した資金はすべて蒸留所の建設費に消えてしまいました。グレンフィディックは御存じの通り12年ものです。つまり、彼らが精魂込めて作った酒が売れてお金が入ってくるのはなんと12年先。気の遠くなるような話…

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ビーター・リンチ

従業員が何万人もいる、大会社に勤めていた頃の話です。「今日はやけに飛ばすなぁ、人でも轢いたら大変だぞ」そんなことを考えながらバスに乗っていました。不意に、かつて読んだ本の、あるフレーズが気になり出しました。「バスに轢かれる・・」何だっけ?なかなか思い出せません。記憶を辿っていくうちに、ついに思い出しました。ピーター・リンチです。アメリカにフィデリテイという投資信託No.1の証券会社があります。80年代に、この会社のマゼランファンドが、非常に高いパフォーマンスで一躍有名になりました。そのファンドを運営していたのが、今や伝説となったピーター・リンチその人です。すでにこのファンドは解散してしまいまし…

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