株式会社ファイブスターズ アカデミー
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サウスウエスト航空に寄せられた、従業員のユーモアに対するクレームの手紙。普通の会社ならこの乗客に平謝りした上で、問題を起こした従業員にきついお灸が据えられるところです。ところが、サウスウエスト航空がこのクレーム顧客に送った返信は全く違っていました。「お会いできなくなることを寂しく思います」なんということでしょう。サウスウエスト航空の方から絶縁状を叩きつけたのです。ただし、今少し正確に言うと、この顧客は安全説明の態度だけでなく、ありとあらゆることにクレームをつける“楽しめない”客でした。リーダーは、組織を賢くすることよりも組織を健やかにすることに全力を注ぐべきだと主張する、人材開発コンサルタント…
「お客様は神様です」と言わんばかりに「顧客第一主義」を掲げる会社は多いもの。でも、顧客ではなく従業員を第一に、顧客を第二に、そして株主を第三に位置づけている会社があります。あの『1分間マネージャー』の著者ケン・ブランチャードと、サウスウエスト航空の名誉社長コリーン・バレットの対談を収めた『世界でいちばん従業員を愛している会社』(佐藤理恵訳)は、メアリー・キャンベルという乗客がサウスウエスト航空のCEO宛てに送った感謝の手紙から始まります。メアリーは父親が危篤という知らせを受けて空港に急ぎますが、あいにくどこの航空会社の便も満席。サウスウエスト航空も例外ではありません。すでに3人分のオーバーブッ…
望遠鏡の魔力に取り憑かれてからというもの、ガリレオは庇護者である権力者に一層媚びるようになります。より高い給料を求めてパドヴァ大学の教授の職を辞したガリレオは、トスカナ大公国のメディチ家の庇護を受けることを目論みます。木星の衛星を発見した時に、真っ先にメディチ家にそれを知らせただけでなく、その星を「メディチ家の星」と命名するほどゴマを擦っていたのはこの布石でした。さらに、かつて君主コジモⅡ世の家庭教師を務めていたという事実も、彼の背中を押します。上司に媚び諂うサラリーマンはそこら中にいますが、ガリレオの場合はそんなレベルをはるかに超えていますよね。それでも、ガリレオはまだ満足できません。富は手…
「それでも地球は回っている」ローマで宗教裁判にかけられた時、身の危険を顧みず地動説の正しさを主張したガリレオ・ガリレイ。まさに信念の人。長い間そう思っていましたが、実はこの話は真っ赤なウソでした。ついでに言えば、ピサの斜塔から物体を落下させたというあの有名な実験も弟子たちの創作です。ガリレオは信念の人どころか、それとは真逆の完全なる「風見鶏」。時の権威に媚び諂い、庇護者のご機嫌を取ることに汲々とした一生を送った男、それがガリレオの真の姿です。彼の最大の業績と言えば、何と言っても「落体の法則」。その発見のきっかけは、ギリシャの大学者アリストテレスの説に疑問を抱いたことでした。アリストテレスの説と…
その男の死体は、ラスヴェガス郊外の砂漠で発見されました。警察の検視によれば死因は撲殺。首の骨がポッキリ折れていたそうです。こうして、デクスター・ゴードンと人気を二分したテナー・サックス奏者ワーデル・グレイは、その34年の短い生涯を閉じたのでした。50年代のロサンゼルスと言えば、「白いウェスト・コースト・ジャズ」の全盛期。音楽の高等教育をちゃんと受けた譜面の読める白人たち、すなわちジェリー・マリガン、アート・ペッパー、バド・シャンク、デイヴ・ブルーベック等による「爽やか」なジャズは多くの人々を魅了しました。しかし、意外なことに当時のロサンゼルスでは、ワーデル・グレイを始めチャールス・ミンガス、デ…
不祥事が続く中、企業ガバナンスの切り札として一躍脚光を浴びたのが「社外取締役制度」。しかし、東芝の例を見てもわかるように、この制度を導入したからといって、すぐに健全な企業経営が実現できる訳ではありません。そもそも企業側から見れば、社内事情に疎い上に利益を上げる責任を負っていない人たちから、あれこれ経営に口出しされるのはあまり面白いことではありません。ですので、都合の悪い情報は社外取締役には伏せておきたいという気持ちが沸いてくるのも無理からぬこと。唯一、この社外取締役制度が機能したと思われる事例が、2016年のセブン&アイ・ホールディングスです。当時の会長兼CEO鈴木敏文が、セブン-イレブン・ジ…
企業の利益が、その利益を稼ぎ出した社員に還元されないことについて、社員から文句は出なかったのでしょうか?出ませんでした。なぜなら、世の中がデフレだったからです。また、企業にとっては、株主の権利が強くなったため、株式配当に回す分も確保しなければならないという事情もありました。かくして、会社がどんなに儲かったとしても社員にはその恩恵が回らないという体制が出来上がってしまったのです。これを経済学の専門用語で、「労働分配率の低下」と言います。経済というのは、お金が動くことで景気がよくなります。406兆円もの巨額のお金が企業の内部留保として塩漬けにされていることは、景気にとっては非常に大きなブレーキとな…
アマゾンは赤字でもないのに、なぜ日本国に1円も法人税を払っていないのでしょうか。外資系企業は、設置した日本支店が利益を出せば法人税を払わなければいけませんが、アマゾン側は「日本にあるのは支店ではない。倉庫である」と主張しています。「注文を受けたり決済しているのはあくまでアメリカ本社であり、たまたま日本にある倉庫から商品を発送しているだけである。だから日本国に法人税を払う謂われはない」これが彼らの主張です。ちょっと前までは、消費税さえも払っていませんでした。私たちがアマゾンで買い物する度に、日本の富はどんどんアメリカに流出しているわけです。グローバル展開する企業の納税回避策を侮ってはいけません。…
失業率は大きく下がり、完全雇用も見通せるほどになりました。大学生の就職率も劇的に改善しました。しかし、なぜか給料は一向に上がる気配がありません。だからアベノミクスは失敗なのだと、野党は一斉に非難しています。中には、国の財政状況を考えると、早期に消費税率を引き上げなければならないと主張している政治家も大勢います。本当でしょうか?今回は給料と税金の関係について、3回シリーズで考えてみたいと思います。まず、その前に基本的知識として、「直接税」と「間接税」についてざっくり説明しますね。「直接税」というのは、所得税や法人税などを言います。その名の通り、個人の所得や企業の利益から直接徴収するものです。まず…
最近、「神」が多すぎると思いませんか?芸能人が、ファンに対してちょっと丁寧な対応をすると「神対応」。女性タレントが、CMで見事なバットスウィングを披露すると「神スウィング」。でも、本当に世界で一番素晴らしいスウィングならば、とっくにソフトボールの日本代表か、女子プロ野球のトップ選手になっているはず。芸能人の「神対応」だって、接客のプロから見たら穴だらけ。「神対応」の反対は「地獄対応」とでも言うのかと思ったら、「塩対応」なのだそうです。「神」の反対が「塩」というのは一体どういうことでしょう?要するに、大安売りされる「神○○」の定義は、「それが本業ではないけれど、素人の中ではトップレベル」という程…
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