株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

笑いは遺伝?

赤ちゃんが微笑むのはなぜか?という研究があります。どうも赤ちゃんは、微笑むとかわいがってもらえるということを良く知っていて、わざとやっている節があるらしいのです。ですので、アイブル・アイベスフェルトという人は「微笑みは完全に生得的な行動」だと言っています。ところが、最近、どうやら遺伝ではないかという説も浮上してきました。というのは、生まれつき目の不自由な子どもでも、2~3歳になるとにっこり微笑むということがわかったからです。私は、こちらの説を支持します。なぜなら、私たちの表情には、じつは深い意味があるからです。詳しくは次回で・・・・

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笑いのルーツ

「うちのワンちゃんは笑うのよ」という飼い主がいますが、残念ながら犬は笑いません。動物の中で笑うのは人間だけです。ただ、チンパンジーやニホンザルは「グリン」といって、笑いと似た表情をします。この表情の意味するところは、相手に対する服従です。つまり、「私の負けです。あなたとは戦いません」という意思の表明なのです。恐らく、人の笑顔も「あなたに悪意はありません」という意味として広がったものと思われます。というのは、チンパンジーやニホンザルといった真猿類が系統発生したあたりからいわゆる社会というものが形成されたと考えられるからです。そうです。笑顔は、社会生活や集団生活を円滑にするための重要なツールなので…

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医療費対策に笑いを

ロマリンダ大学のリーバーグとスタンリー・タンの研究です。ユーモアビデオを患者に見せただけで、NK細胞が活性するたげでなく、Bリンパ球の活性やガンマ-インタフェロンの活性も上がったそうです。アメリカの病院では、ユーモアセラピーといって医療現場でも笑いを積極的に取り入れようとしています。特に有名なのは、パッチ・アダムスという医者です。彼は小児病棟などを回診するときには、ピエロの格好をして出かけます。そしてずっこけたりして、子どもたちを笑わせています。映画にもなったほどの有名人ですが、日本では、まだまだしかめっ面した先生の方が多いですよね。ピエロはいかがなものかと思いますが、笑いで免疫が活性化するな…

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笑いはリウマチにも効く

笑いの医学的な効果については、様々な研究が進んでいますが今回はリウマチ患者の話です。このシリーズの最初に紹介した、日本医科大学の吉野槙一氏の研究です。リウマチ患者に落語を聞かせたところ、痛み物質であるインターロイキン6の数値が減少し、正常値になったそうです。その結果、26人中20人が痛みがかなり少なくなったと感じました。これは、薬ではあり得ない即効性だと先生は言っています。ただ、問題は持続しないことだそうです。ということは、いつも笑ってなきゃダメってことですよね。体の痛みも、心の痛みも、笑うことこそが処方箋なんですよね。

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笑いはガンを予防する

笑いが健康にいいという論文は掃いて捨てるほどありますが、健康によくないという論文はひとつもありません。まず今回は、NK細胞の話です。これは、ナチュラル・キラー細胞といって、比較的古くからある原始的な免疫細胞です。そして、この細胞がすごいのは、ガン細胞を食いちぎってくれるのです。まず、ガン細胞のどてっ腹に穴をあけてしまいます。それだけではありません。その穴が塞がってしまわないように、穴の周りをパーフォリンというタンバク質で固めてしまうのです。なんと念入りな攻撃なことか・・・・これにより、ガン細胞の中身はどろどろと溶け出して、死んでしまうというわけです。うーん、なんとも頼もしい免疫細胞ですね。とこ…

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心で泣いている

情動により流れる涙が、気持ちをすっきりさせる効果があることはわかりました。ところが、涙が出ない人もいます。リウマチ患者などは、シェーグレーン症状といって、一般に涙が出にくい人が多いのです。落語では、客が思わずもらい泣きしてしまうようなしんみりした噺を「人情噺」と言いますが、これをリウマチ患者に聞かせた研究者がいます。さぁ、どうなったでしょうか?他の患者や看護師は大泣きしているのに、シェーグレーン症状の患者は一滴の涙も流れていません。しかし、なんと抗ストレスホルモンであるコルチゾールなどは、他の人と同じように低くなったそうです。この研究の第一人者である、日本医科大の吉野槙一氏はこう言っています。…

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エモーショナル・ティア(3)

情動の涙に含まれている物質の3番目は、プロラクチンという女性ホルモンです。このホルモンは、「いとおしさ」を感じる物質です。皆さんもご経験があるかもしれませんが、昔わが子が生まれたという知らせを聞いて病院に駆けつけた私はびっくりしてしまいました。なぜなら、生まれたばかりの赤ちゃんの顔は、サルそっくりだったからです。ところが、もっと驚いたのは、そのサルそっくりの赤ん坊を胸に抱いた母親が、しきりに「かわいい」を連発することでした。正直言って私には、この感性が全く理解できませんでした。今から思えば、これはプロラクチンのなせる業だったのですね。母性本能をくすぐるなんていうのは、このホルモンがあるからです…

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エモーショナル・ティア(2)

前回は、「泣くとすっきりするのはなぜ?」ということについて、涙の成分にコルチゾールという抗ストレスホルモンが含まれている話をしました。でも、他にもいろいろな物質が含まれているのです。今回は、エンケファリンについてお話しましょう。エンケファリンとは、脳内麻薬のひとつです。脳内麻薬と言えば、β(ベータ)-エンドルフィンというのが有名ですよね。昔、春山茂雄氏のベストセラー本で知った方も多いと思います。まず、脳内麻薬から説明しましょう。末期ガンの痛みに耐えられない患者などに、モルヒネを投与をすることはよく知られています。モルヒネが効くのは、脳の中にモルヒネを受け入れる受容体という受け皿のようなものがあ…

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エモーショナル・ティア(1)

前回のセロトニンのお話で、感動の涙を流すのは人間だけだとお話しました。私たちは瞬きするたびに少量の涙を流して、目を保護しています。これは、生理現象として流す涙です。一方、感動したり、悲しんで流す涙は情動に基づくものとして「エモーショナル・ティア」といいます。最近の研究で、エモーショナル・ティアの成分が、生理的な涙とは違うことがわかってきました。まず、コルチゾール等の抗ストレス・ホルモンが含まれることが分かっています。抗ストレス・ホルモンとは、ストレス刺激にさらされたときに「負けるな!」とばかりに体を元気づけようとして脳が分泌を指令するものです。ステロイドなどもこの仲間です。たしかに、短期的には…

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幸せホルモン(7)

さあ、いよいよセロトニンシリーズの最終回です。セロトニンがドバドバ出れば、幸せになれることはわかりましたが、ではどうやって出したらいいのでしょう。以前お話しましたように、セロトニンの前駆体であるトリプトファンを含む食品を摂っても、脳の中には行かないということでした。今回のネタ元は、有田秀穂氏と中川一朗氏の共著「『セロトニン脳』健康法」(講談社)です。セロトニンはリズム運動によって分泌されます。ですので、ガムやスルメイカをかんだりするだけである程度出るそうです。昔、「幸福の黄色いハンカチ」という映画がありましたが、「幸せのスルメイカ」という映画ができそうですね。こんなことをテレビの情報番組で取り…

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