株式会社ファイブスターズ アカデミー
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あけましておめでとうございます。毎年、正月には「今年こそよい年に・・・」と思うのですが、こと経済に関しては、ここ20年間ずっと裏切られ続けています。ある小説家が、言いました。「日本には何でもある。しかし、希望だけがない」しかし今年は違います。ようやく経済学に関する高い見識をもった内閣が誕生し、景気の命運を握っている日銀を正しい方向に導こうとしています。2%のインフレ目標もアコードも、10年以上前から経済学者が主張していたものです。今年は、財政出動ではなく、金融政策の威力を実感する1年になります。長く円高に苦しめられ、経営そのものが危うくなっていたメーカーも今年は一斉に業績回復する年になります。…
日銀が株を買ってはいけないという主張する人の主な根拠は、もし株が下がった場合、中央銀行のバランスシートが毀損してしまい日本国の信用が損なわれる、というものです。私は二つの理由で、この主張は間違っていると思います。まず、一つ目。そもそも、多くの国民の生活が毀損しているのに、日銀のバランスシートだけがピカピカの優等生であることに、一体どれほどの価値があるのでしょう。アメリカのFRBは、2012年9月にQE3を発表しました。これは、中央銀行が住宅担保証券を、この先ずっと買い続けるということを宣言したのです。アリメカではサブプライムローム問題発生以来、住宅担保証券の価格はかなり低迷しています。この誰も…
前回、お金を借りようとしない企業や、貸出に応じない市中銀行の姿勢が問題なのではなく、やはり日銀に責任があると言いました。今回はこの理由を述べます。まず問題を整理しましょう。そもそもは、市中銀行のブタ積みが問題でした。これを少なくすることを考えればいいわけです。銀行が有効に資金を活用しようとする際、企業への貸し出しだけが活用手段ではありません。現に、今はかなりの部分が国債の購入に回されています。だから、日本国債がチョー高値になっているわけです。10月に日銀があらたなマネー供給のパイプを作ったのは、資金が国債購入ではなく、企業貸出に向かってほしいという狙いがあるからです。そこで、こう考えてみてはど…
修正ソロスチャートに関するブログの回で、疑問を持った人もいると思います。その疑問というのは、以下のようなものです。日本で、銀行貸し出しが進まない限り、円安にならないのだとしたら、それは借りようとしない企業や、貸そうとしない銀行の問題であって、日銀の責任ではないだろうと。その疑問に答える前に、まず修正ソロスチャートとは何かについてもう一度おさらいしましょう。そもそもソロスチャートというのは、日米の中央銀行が、市中銀行に対してどれだけのマネタリーベースを提供しているかという比率を求め、それを時間の経過とともに折れ線グラフとして表します。次にドル/円レートの推移を時間の経過とともに折れ線グラフにする…
前回同様、岩田規久男著「日本銀行デフレの番人」(日経プレミアシリーズ)からご紹介します。まず、前回のおさらいをしましょう。日銀の物価目標は、前年比上昇率0%~2%です。そして、コアインフレ率で毎月の達成度合いを見ると、10勝158敗となり、勝率はわずか6%にすぎませんでした。でも、日銀を擁護する人々はこう言います。「それほどインフレ率の誘導は難しいのだ」と。本当でしょうか。そんなにも物価の安定、つまりインフレ率の誘導は難しいのでしようか。そこで、今回は、海外の中央銀行の勝率を見てみます。岩田氏が分析したのは、アメリカ、イギリス、オーストラリアでした。どの国もインフレ率は1~3%に目標設定してい…
このブログで、日銀の政策の問題点を指摘してきました。しかし、みなさんの中には、「詳しくはわからないが、日銀だって精一杯やっているはずだ。金融政策というのは複雑なので、一概に責任は問えない」とお思いの方も多いのではないかと思います。なるほどその通りです。でも、自民党の安倍総裁が、日銀に対して量的緩和を推し進めるという方針を打ち出した途端、一気に円安、株高が進みました。ということで、「詳しくはわからないが、日銀も精一杯やっているはずだ」という考えについて一度冷静に検証してみる必要がありそうです。でも、どうやって検証したらいいのでしょう。一般に、ビジネスでは目標が設定されています。日銀の目標とは何で…
経済成長率には、実質成長率と名目成長率の2種類があります。実質成長率というのは、それこそ産業構造だとか、企業の成長力とかに関係します。ですので、金融経済学が頑張れる部分は限られてきます。一方、名目成長率というのは、インフレ率を加味したものですのでこれは金融経済学の守備範囲です。日本政府が、名目成長率をいくらにするかという目標を立てた場合、それが達成できるかどうかは、日銀がどの程度のマネタリーベースを供給するかにかかっています。この関係を表したのがマッカラム・ルールです。経済学を学んだ人なら誰でも知っているルールです。再三紹介している安達氏の「円高の正体」に、名目成長率が2%および4%を目指した…
前回まで、修正ソロスチャートの話をしました。もう一度おさらいしましょう。日本とアメリカにおいて、それぞれの中央銀行が銀行に供給したマネタリーベースのうち実際に貸出等に回された(すなわちブタ積みを差し引いた)部分の比率が、ドル/円レートにぴったり一致するというものでした。これは何を意味するのか考えてみましょう。以前勉強した、MV=PTという素朴な貨幣数量説を覚えていますか?6月4日のブログです。V(貨幣速度)とP(取引総量)を一定と仮定するとM(マネーサプライ)が上昇すれば、P(物価)が高くなるということでした。つまり、マネーサプライが増えれば、インフレになるのでしたね。今アメリカで、マネタリベ…
2001年以降、ソロスチャートが一致しなくなると、学者たちは、それ見たことかと大威張りでした。しかし、安達誠司氏が「円高の正体」でこの謎を解いてくれました。結論から言うと、日本ではマネタリーベースを増やしても、銀行が貸出を増やす気になれなかったのでマーケットにお金が出回らなかったのです。どういうことかと言うと、銀行は、わざわざリスクを取って貸出するよりは、利子がつかなくてもいいから、このまま日銀当座預金に放置しておこうと考えたのです。インフレになれば必ず資金需要は発生します。ですので、貸出先は山ほどあります。しかし、悲しいかな日本は、将来経済学のテキストに載るであろう程珍しい、デフレという超異…
前回、マネタリーベースのお話をしました。実はこのマネタリーベースを増やせば、円安にすることができるのです。現在は引退しましたが、ヘッジファンドと言えば知らない人がいないほど有名なあのジョージ・ソロスが提唱したチャートがあります。ソロスチャートと言って、日米のマネタリーベースの比率の動きと、ドル/円レートの動きは連動するというものです。たしかに一時期、これは魔法のように一致していました。しかし、経済学者の間ではこのチャートはすこぶる評判が悪かったのです。理由はカンタン。マネタリーベースというたった一つの要因だけで決まるほど、ドル/円レートの動きは単純ではないという主張でした。日本に関していうと、…
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