株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

左側通行

小学校の時「人は右、車は左」と教えられました。これは、日本の場合、車が左側を走るので、人は右側通行した方が安全という発想です。でも、本当のところ、人間工学的にはどっちなんでしょう。先日、東京駅の地下道を歩いていた時、気になって観察してみました。なんと、ほとんどの人が、左側通行しているではありませんか。でも、向こうから歩いてくる人も左側通行なので、結局スムーズに行き来ができています。空間心理学者の調査では、道幅が狭くなるほど左側通行は増えます。なぜでしょう?答えはカンタン!心臓が左側にあるからです。右側通行すると、心臓のある左側が未知の空間にさらされて無防備になってしまいます。一方、左側通行なら…

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アンダーマイニング

同じ仕事をするなら給料の高い会社がいいに決まってる!誰だってそう思いますよね。ところが、心理学の実験では必ずしもそうではないのです。バソコンの画面上でマウスを動かして対象をクリックするという単純作業をするのに、3つのグループに分けます。Aグループ ⇒ 5ドルの報酬Bグルーブ ⇒ 50セントの報酬Cグループ ⇒ 報酬なしさあ、どのグループが一番頑張ったでしょうか?なんと、報酬のもらえないCグループでした。これが人間心理の不思議なところ。人は金のみで仕事しているわけではないのですね。他の実験では、面白いパズルを解けたら1ドルあげるグループといくつ解けても何もあげないグループを比較しました。この実験…

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初頭効果

合コンのときの自己紹介で、やたら自虐ネタを連発して笑いを取ろうとする人がいます。これって、効果あるのでしょうか?実は、まったくの逆効果なんです。今、部長がみんなの前で、新任の課長を紹介するケースを考えてみましょう。紹介の仕方は、AとBの二通りです。A「彼は、元気がよくて、明るくて、リーダーシップがとれる。また頑固なところがあり、独断的だ」B「彼は、独断的で、頑固なところがあり、りーダーシップが取れる。また元気がよくて、明るい」どうですか?AとBの、どちらがイメージよかったですか?実験では圧倒的にAでした。人は最初に聞かされた内容で、すでにある程度イメージを作ってしまうのです。心理学では、「初頭…

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認知的不協和

アメリカの自動車メーカーが、どんな人が車の広告を見ているのか調査しました。事前の予想では、これから車を買おうと思っている人が最もよく見ているのでは、ということでした。ところが、結果は驚くべきものでした。最も広告を見ているのは、最近車を買ったばかりの人だったのです。なぜでしょう?もう買ってしまったのだから、広告見たってしょうがないはずなのに・・・これは認知的不協和という現象です。フェスティンガーという心理学者の理論です。車を買った人は、少しばかり後悔しているのです。つまり、高い買い物をしてしまったのではないか、他にもっと安くていい車があったのではないかと。そこで、広告を見て「ああ、やっぱり自分の…

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ピグマリオン効果

あなたの所属に新人が配属されました。一緒に仕事をし始めたのですが、「打てば響く」という感じではなくて、ちょっと頼りない気もします。ウーン、これはどうやって育てていけばいいものか?今回は、時節柄いかにもありそうな問題について考えてみましょう。さて、答えはズバリ、「期待している」というメッセージを発信し続けることです。これはピグマリオン効果と言って、心理学では結構名の知れた理論です。ある小学校で、権威ある学者が名簿を見ながら、何の根拠もなしに「この子は天才だ」、「この子は絶対に伸びる」などと、ランダムに担任の先生に吹き込みます。すると不思議なことに、一年後に本当にその子たちの成績が驚くほど伸びたの…

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誤前提提示

ずいぶん前のことですが、デパートのスーツ売り場をブラブラ冷やかしていた時のことです。もちろん、高価なので買う気などありませんでした。すると、近づいてきた販売員がこう言ったのです。「ダブルをお探しですか? シングルですか?」その時私は、ダブルのスーツなど一着も持っていないことに気付きました。「そういえばダブルなんて持ってないな」「分かりました。こちらがダブルのコーナーなのですが、明るい色がお好きですか? それともダーク系ですか?」「えっ?色? うーん、持ってるのはドブネズミ色ばかりだから、明るい色のスーツなんて着たことないよ」「わかりました。いかがでしょう。この辺りが明るい色の品ぞろえとなってお…

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ブーメラン効果

カリギュラ効果とよく似たものに、ブーメラン効果があります。人は、説得されるとついつい反発してしまうというものです。子供の頃、親から「勉強しなさい」と言われるほど、する気がなくなったという経験はありませんか。これがブーメラン効果です。人はそもそも、自分で自由に物事を決定したいという気持ちを持っています。それがうまくいかないと、心理的リアクタンスと言って反発心が生まれるのです。衣料品店で店員さんに熱心に勧められると、かえって買う気がなくなることがあります。また、店員さんにつきまとわれると、自由なヒヤカシができないので、今はあえてアプローチしないのが一般的です。押してもダメなら引いてみな、という歌が…

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カリギュラ効果

今から30年ほど前、「カリギュラ」という映画が公開されました。これは、残虐な性格で知られたローマ皇帝カリギュラを描いた、結構エグい作品でした。アメリカのある町では、あまりに残虐だということで上映禁止になったほどです。ところが、上映禁止になったことで、逆に人々はどんな映画なのだろうと興味を持ち始め、隣町の映画館に行列を作ってしまったそうです。最後には、その町も上映を解禁せざるを得なくなり、映画は空前の大ヒット。しかも、「芸術性が高い作品」などと、映画に対する評価もうなぎのぼり。しまいには「名作」の仲間入りまでしてしまいました。なぜか人は、禁止されると、どうしてもやりたくなってしまうようです。人間…

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フィーリンググッド効果

人が説得されやすい時間帯というのがあります。それは、食事中です。これをフィーリンググッド効果といいます。アメリカの心理学者ジャニスは、「がんは10年後には完治可能だ」という論文を被験者に読ませました。その際、あるグループには何も与えず、もう一方のグループにはコーラとピーナッツを用意しました。すると、食べ物を与えられたグループでは、論文に同意する人の割合が圧倒的に高かったのです。アメリカではパワーランチといって、昼食時にビジネスの商談をすることが多いのはこのためです。別の実験では、通行人に頼みごとをする際、コーヒーショップの前だと承諾率が高かったという報告もあります。つまり、コーヒーの香りが漂っ…

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フリーライダー現象

大人数の部署にいると、あなたがいくら仕事を頑張ってもあまり目立ちませんよね。でも反対に、少しくらい手を抜いても、結構ばれないというのもまた真実。この手抜きのことを「フリーライダー現象」と言います。フリーライダーとは「ただ乗り」のことです。リンゲルマンという学者は、綱引きの実験でこれを証明しました。まず、ひとりで綱引きさせます。その時の力を100とします。いわゆる「全力」です。次に、綱の引き手を2人にします。すると、平均93%の力しか出さないそうです。これが、3人だと85%。8人ではなんとなんと49%と、半分も力を出していないのです。どうです?会社でも思い当たる節はありませんか?集団の数が多くな…

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