株式会社ファイブスターズ アカデミー
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ニュートンが、木からリンゴが落ちるのを見て、地球に引力があることを発見したという話は、半分本当ですが半分はウソです。「万有」という言葉が表しているように、すべてのものは、引力を持っています。すなわち、地球は引力を持っていますが、リンゴの方も引力を持っているということです。ですので、正確に言うとこうなります。地球とリンゴは、お互いの引力に引き寄せられて近づき、最後には衝突してしまった。詳しい数値は後で示しますが、まず万有引力について説明しましょう。ニュートンが1687年に「プリンキピア」の第3編、命題4、定理3で論証したのは以下のことです。2つの物体の間に働く引力は、それぞれの物体の質量の積に比…
もし、知性を持った宇宙人が地球を発見し、もっとも成功している生命体を探したら・・・。福岡伸一の答えは、意外にもヒトではありませんでした。ちなみに、ここで言う「成功」とは、進化のプロセスにおいてもっとも効率よく増殖し、より多くの子孫を残すこと。生物学的に言うと「自己複製に成功している生物」ということです。ヒトは個体数約69億、平均体重50キロとして、その存在量は約3.45億トン。かなり繁栄しています。ところが、もっと繁栄している生物がいるのです。存在量でヒトを圧倒しているだけでなく、なんとその存在量を毎年毎年新たに生み出しているのです。さらに驚くのは、ヒトを奴隷化して自分の世話をさせ、その褒美に…
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。お馴染みの、夏目漱石の『草枕』の一節です。この世が住みにくいかどうかは別として、なるほどと思うところは多いにあります。会議などの席であまりに理論だてて発言すると、それは理屈だなどと反論を受けることがあります。しかし、情に訴えるといっても、あまりに感情移入し過ぎると、今度は歯止めがきかなくなり、収拾がつかなくなることもあります。また、こちらとしては筋を通したつもりでも、意地っぱりだとか、頑固者などと陰口を叩かれたりもします。ですので、漱石の言わんとするところは実によくわかります。ところが、森本哲郎が知り合いの…
題名は忘れてしまいましたが、倉橋由美子の小説に、「毎日ジャズ喫茶に通っているうちに、『モリタート』のアドリブまですっかり覚えてしまった」という一節がありました。それくらい、ソニー・ロリンズの『サキソフォン・コロッサス』は、空前の大ヒットを記録したアルバムです。当時のジャズ喫茶で、このアルバムがリクエストされなかった日は、一日たりともなかったと言っても過言ではないでしょう。しかし、私はあまり好きではありませんでした。明るすぎるのです。このアルバムの代表作である『モリタート』といい、『セント・トーマス』といい、まるで太陽が燦々と降り注ぐカリブ海の砂浜で、陽気においしいカクテルでも飲んでいるかのよう…
最近、世間ではリーダーシップ論について、ずいぶんと喧しい議論が湧き起こっています。リーダーというと、力強くメンバーを牽引していく姿を思い浮かべてしまいますが、本当にそうでしょうか?今回紹介する人物は、チリのコピアポ鉱山の現場監督ルイス・アルベルト・ウルスア、みんなからは「ルイス親方」の愛称で親しまれていた人物です。2010年8月5日、鉱山の落盤事故により、地下700mの避難所に33人の男たちが生き埋めになったことが報道されました。しかし、このニュースが世界中の人々の耳目を集めたのは、その18日後のことです。地表からドリルで穴を開けて調べたところ、なんと全員の生存が確認されたのです。この間、絶望…
自己とは何か?長年、哲学が探し求めていたテーマに、完璧な答えを提示したのは、意外にも「免疫学」でした。多田富男の『免疫の意味論』は、科学者だけでなく文系の人間にも大きな衝撃を与えた書です。特に強烈だったのが、「キメラ」の話でした。キメラと聞いて、その語源となったキマイラを連想した人は、間違いなく文系人間です。キマイラとは、頭がライオンで胴体がヤギ、そして尻尾が毒蛇というギリシャ神話に登場する想像上の動物です。しかし、生物学では想像上の動物ではなく現実のものです。とは言っても、異なる種類の動物の一部分を組み合わせることなんて本当にできるのでしょうか。できます。具体的な例で説明しましょう。まず、ニ…
20代の頃、毎日のように“業務として”連れて行かれた酒の席で、上司が熱く語る先輩達の武勇伝の締めくくりは、いつも決まって「サラリーマンの生きざま」という文句でした。感心したような表情を装いながらも、私は内心辟易していました。なぜなら、その多くは長時間労働の話だったり、朝まで上司の酒に付き合った話だったり、あるいは寝る間を惜しんで資格試験の勉強をした話だったからです。「生きざま」なんて言葉を聞くと、ついつい幕末の志士達を連想してしまう私にとって、それらはあまりにスケールの小さな話に思えてしかたありませんでした。しかし、すぐに私の考えが誤りであることに気付きます。サラリーマンの武勇伝なんて、所詮そ…
木全信の本を読んでいたら、見覚えのある人の名前を見つけました。その人物、木全と同じジャズ・プロデューサーであるKさんと、銀座の泰明小学校近くにある古ぼけたジャズ喫茶で会ったのは、今から5年ほど前の事でした。夜はバーとしてウィスキーを出すその店で、私の隣に座っていたのがKさんでした。私は、酒を飲む時は大抵一人なので、ママが気を遣って紹介してくれたのです。彼は、その世界ではとても有名で、アート・ブレイキーのアパートによく遊びに行っていたという話には、時の経つのも忘れて聞き入ってしまいました。そして何より驚いたのは、日本のクラブなどに出演した時のギャラが、たったの2~3万円だったということです。今と…
1820年9月26日。ニュージャージー州セーレムの郡裁判所前は、黒山の人だかりでごった返していました。ある男の公開自殺を見届けようと集まった観衆は、およそ200人。これだけ人が集まった理由は、公開自殺というだけでなく、一風変わったその手段にありました。なんと、毒性の強い植物の果実をたらふく食べるというのです。当時のアメリカでは、その果実は肺炎の原因とも、胃癌の原因とも言われ、食べるどころか手にとることさえ憚られるほど忌み嫌われていました。地元のバンドがおごそかに葬送曲を奏でる中、駆けつけた男の主治医が必死の形相で翻意を試みます。「止めなさい!その果実をひとつでも口に入れたら最期、泡を吹いて虫垂…
アポトーシスという言葉を知ったのは、細胞死研究の第一人者、田沼靖一の書いた『アポトーシスとは何か-死からはじまる生の科学』でした。アポトーシスとは、細胞の自殺のことです。例えばオタマジャクシの尻尾は、成長とともに消えてなくなってしまいます。これは、尻尾を形作っている細胞が、自分の役割が終わる時を知り、自ら死のスイッチを入れるためです。これは人間にも見られます。胎児の手の指には、最初のうちは水掻きがついています。まさに、哺乳類が進化する過程で、水中で生活していた時期があったことの証拠です。しかし、やがてこの水掻きも消えてなくなります。水掻きの細胞が、アポトーシスを起こしたからです。もしアポトーシ…
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