株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

自分らしく

いつの頃からか、若者達が「自分らしく」を主張し始めました。昔は、会社に入るということは、その会社の“型”に自分を合わせることを意味しました。一日も早く会社の一員になれとか、○○マンにふさわしい行動をとれとか、まずは組織に自分をアダプトさせることが最優先でした。しかし、バブルの頃辺りから、自分らしさが発揮出来ないと思われる会社は、学生から敬遠されるようになりました。滅私奉公の時代ではないので、自分らしさを大切にすることは重要です。しかし、私はあえて問いたいのです。「自分らしさ」って、一体何のこと?若者達は、自分らしくあるために、様々な労働条件をあげます。残業が少ないこと、休日出勤がないこと、職場…

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個人個人は優秀でも

誰もが知っている伝統ある大企業で、大規模な不正会計が行われていました。しかも、代々にわたりトップが直接指示していたと言うではありませんか。零細なオーナー企業ならまだしも、高学歴の人が大勢集まる優良企業で起こった不祥事に世間は大変驚きました。実は、優秀な人材が多く集まって議論をしても、必ずしも最適な決定を下すわけではないという研究があります。わかりやすく言うと、IQの高い人たちが集まっても、そのグループのIQが高くなるわけではないということです。カーネギーメロン大学のアニタ・ウーリーと、MITのトーマス・マローンの報告です。まず、18~60歳の男女699人に事前にIQテストを実施して、個人個人の…

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明日死ぬかのように

Jazzandfreedomgohandinhand.ジャズと自由は手をつないで行くセロニアス・モンクがそう表現したように、1950年代のアメリカでは公民権運動に代表される人種差別反対運動が盛り上がるのと機を一にして、それまで上流社会のダンスミュージックに甘んじていたジャズが、バップという新しい演奏手法を手に入れ、黒人の魂の叫びへと変貌を遂げました。しかし、60年代に入るとジャズは明らかに行き過ぎてしまいます。旋律やコード進行といった音楽の決まりごとをすべて無視した、あの忌々しいフリー・ジャズが始まったのです。フリー・ジャズは、例えて言うなら安部公房の小説のようなものです。翌日必ずお腹を壊しま…

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『白熱教室』に異議あり

Eテレがマイケル・サンデルの『ハーバード白熱教室』を放送して以来、日本を含め世界中の大学の『白熱教室』が紹介されました。しかし、講師の末席を汚す者として生意気なことを言わせてもらえば、何をもって“白熱”と言っているのか、全く理解できないものが結構ありました。全てを見た訳ではありませんが、ウォルター・ルーウィンの『MIT白熱教室』以外は、普通の授業とはちょっと違うというくらいのレベルでしかありませんでした。大学の普通の授業のような研修をすると、翌日から仕事を失ってしまう危険性の高い企業研修講師としては、この程度で話題になること自体が不思議でなりません。ところで、講師の力量とは全く関係なく、そもそ…

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情けは人の為ならず

最近、芸能人が出演するクイズ番組がよく放送されています。俗に“高学歴"と呼ばれるタレントやお笑い芸人が、様々なクイズに答えて、その意外な博識ぶりを披露しています。でも、本来の職業がタレントやお笑い芸人なら、なぜ本業で名を成そうとしないのでしょうか。プロのほうでは食えないので、セミプロの方で荒稼ぎしているというのは、私にはなかなか理解しにくい話です。さて、そんなクイズ番組に出てきそうな問題です。諺の「情けは人の為ならず」の意味は何でしょう?たいした難問ではありませんよね。他人に情けをかけることは、「その人の為にならない」という意味ではありません。情けをかけると、「やがて良い報いとなって自分に返っ…

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リトマス試験紙

売り上げがなかなか伸びません。一方で原材料費のコストはあがるばかり。しかし、製品価格を値上げする訳にもいかず、泣く泣く利益を削って対応しています。この状態が続くと、会社が潰れてしまうのではないかと、とても心配です・・・。多くの中小企業が抱えている悩みです。アベノミクスのおかげで、少しは景気が持ち直したとは言え、その恩恵を受けているのは大企業ばかり。中小企業にとっては、相変わらず気の抜けない状態が続いています。この先、会社が存続できるかどうかは、社長だけでなく社員だって心配なはず。以前、経営コンサルタントと話した時、会社が存続できるかどうか、瞬時にわかるリトマス試験紙があると聞きました。それは、…

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炎える母

40年以上、あえて読むことを避け続けてきました。理由は、あまりに凄惨な詩だからです。宗左近の『炎える母』は、たったひとつのテーマ、すなわち母親が生きたまま焼き殺されるというテーマで貫かれた、300ページにも及ぶ長編詩集です。敗戦が、誰の目にも明らかだった1945年3月10日。連合軍がこの日決行したミーティングハウス2号作戦は、それまでの東京空襲とは違い、極めて低い高度から大量の焼夷弾を投下するというものでした。わざわざ風の強いこの日を選び、しかも木造家屋が密集する下町をターゲットにしたのは、明らかに火災の延焼効果を狙ったものでした。作戦はものの見事に的中し、東京は見渡す限りの焼け野原となります…

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パワハラ考

ついこの間まで「セクハラ」対応で大騒ぎしていた職場マネジメントが、今度は「パワハラ」問題に振り回されています。遅刻した新入社員を怒ったら、「課長、それってパワハラですよね」と反撃され、すっかり及び腰になってしまった管理職もいます。その上、最近は「マタハラ」や「スメハラ」などの新種も出現し、管理職にとって職場は、さながら“地雷原”の様相を呈してきました。しかし、一体どこからパワハラになってしまうのか、その境界線は誰に聞いてもはっきりしません。厚労省のワーキンググループによれば、パワハラは以下のように定義されています。「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、…

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ビジョンとミッション

数年前のこと、ある人から勧められた本の表紙を見て、ちょっと困惑してしまいました。『英国海兵隊に学ぶ最強組織のつくり方』とあったからです。いまどき軍隊なのかな、と思う私の心を見透かしたように、その人は言います。「昔は作戦本部の命令に絶対服従でしたが、今はほとんどの決定権は現場の士官に委ねられているそうです」半信半疑でしたが、読んでみて本当に驚きました。今、ビジネスの現場で、とても曖昧になっていることが、実に明確に整理されていたからです。それは、ビジョンとミッションの違いです。管理職にビジョンを語らせると、多くの人が「今年度の予算を達成する」とか、「今のプロジェクトを成功させる」ことと答えます。し…

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瞬間湯沸器

あなたの会社に、“瞬間湯沸器”はいませんか?まあ、“瞬間”とまではいかなくても怒りっぽい人や、よく怒鳴る人は結構いるものです。私も昔はそうでした。その頃の言い訳はいつも、「俺って短気だから」でした。確かに気が長い方ではありませんが、本当に性格の問題なのでしょうか?ちょっと検証してみましょう。論理構成はこうなります。「短気」という性格が、「カッとなる」という感情を引き起こし、さらにその感情が「怒鳴る」という行動を引き起こす。つまり、性格(短気)→感情(カッとなる)→行動(怒鳴る)という連鎖です。一見説得力があるように思えますが、本当でしょうか?最近ブームになっているアドラー心理学では、この仮説は…

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