株式会社ファイブスターズ アカデミー
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「モンティホール・ディレンマ」におけるヒトチームとハトチームの対抗戦は、スイッチが正解であるにも関わらず、初日はどちらもステイ70%、スイッチ30%という、実に低レベルでの引き分けに終わりました。このことから、ヒトとハトのどちらも、数学的に賢い頭脳は持ち合わせていないことがわかります。ところが、30日後の最終日に100回の試行を重ねた結果は、人類を驚愕させるに十分なものでした。ヒトチームはステイがほぼ70%、ステイ30%。これは、初日の結果と同じではありませんか。ということは、ヒトは30日間もの間、何一つ学習しなかったことになります。対するハトチームは、なんと100%に近い確率でスイッチを選択…
人間よりハトの方が賢いかも?衝撃の実験のツールとして使われたのは、2013年9月のブログ『3つのドア』で紹介した、有名な行動経済学課題「モンティホール・ディレンマ」。その頃から読んでくださっている方がいても覚えていないと思うので、もう一度内容を説明しましょう。あなたもぜひ、「打倒!ハト」を目指してチャレンジしてみて下さい。あなたはテレビのクイズ番組に勝ち残り、最終問題にたどり着きました。今、あなたの前にはA、B、Cの3つのドアがあり、そのどこかに賞品が隠されています。あなたは迷ったあげくAのドアを選びました。すると何を思ったか、賞品のありかを知っている司会者が、勢いよくCのドアを開けてしまった…
とにかくどこのチャンネルを見ても、サングラスをかけた、いかつい老人のアップが映し出されるのです。もはや日本中のメディアを乗っ取った感のある、日本ボクシング連盟会長の山根明。これほど視聴率を取れるキラー・コンテンツは、森友学園の籠池理事長以来でしょう。一度口を開けば、どんな爆弾発言が飛び出すやらとみんな興味津々で、画面に釘付けになるのも無理はありません。ただ、発言内容が放送事故スレスレとあっては、テレビ局にとって生中継は諸刃の剣。スタッフの緊張感が、画面を通じてこちらにも伝わってくるようです。各局のコメンテーターのトーンは軒並み、スポーツ団体のトップとして言語道断というものですが、私はそんな人物…
相手の顔色を窺うことに長けた人が管理職になると、一体どういう行動をとるでしょうか。自分を前面に押し出したりはしないので、上司から煙たがられることはありませんが、反面頼りにされる場面もそれほど多くありません。最大の問題は、部下に対する態度です。部下から嫌われたくないのです。部下からも「いい人」と評価されたいのです。だから、部下を叱ることができません。トリンプ・インターナショナル・ジャパンで19期連続増収増益を達成した吉越浩一郎は、「いい人」というのは“無能な上司の代名詞”であると断言します。上司にとって大切なことは、部下から好かれることではありません。「信頼される」ことです。信頼されるためには、…
最近、部下を叱れない管理職が増えています。誤解のないように最初に断っておきますが、「叱る」ことと「怒る」ことは全く違います。「怒る」の方は感情が伴います。後先を考えずに感情の赴くままに怒鳴ったり、強い口調でたしなめたりするのが「怒る」です。一方、「叱る」という行為には、論理が必要不可欠となります。こういう行動はなぜ問題なのか、本来どうすべきだったのかなどについて、あくまで冷静に理詰めで諭さなければなりません。つまり、「叱る」ときには、「怒り」という感情を伴ってはいけないのです。私が新人の頃、掃いて捨てるほどたくさんいた“瞬間湯沸器”のような管理職は、今ではめっきり少なくなりました。しかし、それ…
延々と続く結論の出ない会議。あまりの退屈さに、気がついたら資料にいたずら書きをしていたという経験はありませんか?いたずら書きは集中力が切れたときの行動と思われがちですが、それを根底から覆す研究が2010年に発表されました。プリスマ大学のアンドレーデによれば、いたずら書きは集中力の低下どころか、反対に集中力が切れないようにするプラスの効果があるというのです。実験の概要はこうです。被験者は、パーティーの主催者が吹き込んだという留守電のメッセージを聞かされます。退屈な話だということは前もって知らされていますが、実際に聞いてみると予想をはるかに超えるグダグダな内容。「ナイジェルはパーティーに来るつもり…
松波晴人が紹介してくれた二人のチャレンジャーの箴言は以下のものです。まず初めは、アインシュタイン。「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことにチャレンジしたことがない人だ」次は、1994年のサッカー・ワールドカップでPKを外し、ファンの猛烈な批判にさらされたイタリアのロベルト・バッジョ。「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気をもった者だけだ」ビジネスにおいては、失敗する確率の方が高いのです。それでもチャレンジし続ける勇気はありますか?また、それを「よし」とする風土があなたの会社にはありますか?かつての日本企業は、チャレンジ精神に溢れていました。しかし、今はどうでしょう?アイロボット…
狩野の空振りで、「振るなよ」という空気が球場を覆い尽くしますが、この時テレビ中継の解説を務めていた星野仙一の見解は、ちょっと違っていました。星野は、最初のストライクを振っていけるかどうかがポイントだと考えていました。そして、狩野が初球を空振りするのを見届けると「振ったからいいですよね。思い切って振りましたからチャンスはありますよ」と、球場のムードとは真逆のことを言い始めます。はたして星野の言葉どおり、狩野は豊田の2球目をバット一閃。快音を残し、糸を引くようなライナーがサードの頭上を越え、レフト線のフェアグラウンドでワンバウンドします。プロ入り初ヒットがサヨナラ打。狩野にとっては、生涯忘れられな…
同点で迎えた延長12回のウラ、2アウトながら満塁の大チャンス。日本のプロ野球では延長は12回までと決められていますから、後攻めのチームにもう負けはありません。最悪でも引き分け。最後のバッターにヒットが出ればサヨナラ勝ちですが、たとえヒットが出なくても四球を選べば勝利です。ところが、悪いことに打順はピッチャーに回ってしまいました。この時、代打要因としてベンチに残っていた野手は、プロ入りしてから一本もヒットを打っていない控えのキャッチャーただひとり。出場回数が極端に少ないこの選手には、難易度の高いサインではなく、極めてシンプルなサインを出す必要があります。もしあなたが監督だったら、ヒット狙いで「打…
2016年8月の『頭のよくなる薬』の回でリタリンという薬を紹介しましたが、これは結構な劇薬なので簡単に処方してもらえるものではありません。また、青魚に含まれる不飽和脂肪酸がいいらしいという話もしましたが、あくまで遺伝子に作用するのではないかという推論でしかなく、具体的な結果が得られたわけではありませんでした。でも今回は、「これをすれば必ず頭がよくなる」ことが、統計数字によって証明された画期的なお話です。2011年に『コグニション』に掲載されたディアマンド・ヤーマンとオッペンハイマーらの論文は、なんと「読みにくいフォントの文章を読むと暗記力がアップする」というもの。彼らは、被験者にエイリアンの特…
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