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村上 徹

問題指摘マン

新しいプロジェクトが発足したり、新しい組織目標を立てたりすると、まるで評論家のようにその問題点をあげつらう人が出てきます。 しかも、その指摘がただ単に不満を並べ立てるだけの野党発言とは違い、意外と的を射ていることもあって「つべこべ言わずにやれ!」と一喝するわけにもいきません。 チーム全員が「右向け右」と命令に従ってくれたら、リーダーはどんなに楽でしょう。 この厄介な「問題指摘マン」をどう扱ったらいいのか悩みますよね。 トヨタでは「問題指摘マン」が現れると、すぐにホワイトボードを持っていきミーティングを始めるそうです。 まず、その人の話をよく聞いて、指摘する問題点を全てホワイト…

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東洋人と西洋人(2)

アメリカ人やカナダ人に「属性」や「好み」を質問すると、他者との違いを過度に強調する答えが返ってくるそうです。 それだけ自己顕示欲が強いのでしょう。 また、「自己評価尺度」について聞くと、ほぼ全員が「自分は平均より上」と答えます。 一方、東アジア人の場合は正反対で、自分を低く評価する傾向があります。 「謙虚」を重視する文化が影響しているという説もありますが、回答の匿名性が保証されている実験でも同じ結果が得られていることから、この説は否定してもいいでしょう。 「個人目標」や「立身出世」についても、西洋人は関心が高いのに比べ東アジア人はそれほどでもありません。 ニスベットは、東ア…

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東洋人と西洋人(1)

ミシガン大学心理学教授のリチャード・E・ニスベットの著書『木を見る西洋人森を見る東洋人』(村本由紀子訳)には、東洋人と西洋人の違いに関する様々な研究が紹介されています。 ただし、ここで言う東洋人とは東アジアの人々のこと。 違いはたくさんありますが、まずはコミュニケーション・スタイルから。 西洋人の場合、自分の考えを相手に伝えるための「発信機であれ」と教えられます。 だから話し手にはその場の空気に関係なく、聞き手が理解できる言葉を発する責任があります。 一方、アジア人の方はよい「受信機であれ」と教えられます。 話の内容を理解する責任は、あくまで聞き手の側にあるというのです。 …

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テネシー・プライド

テネシー・ウィスキー『ジャック・ダニエル』の創始者ジャスパー・ニュートン・ダニエルは、1846年テネシー州リンカン郡に生まれますが、生後わずか5カ月で母親を亡くしてしまいます。 10人の子供を抱えて途方にくれた父親は、子育てのために再婚に踏み切ります。 ところが、ダニエルは継母と折り合いが悪く7歳で家出。 近所の家に転がり込むと、その数年後にはダン・コールの食料雑貨店に住み込みとして働き始めました。 店主のコールが蒸留所を所有していたことから、ウィスキーの商売に興味を持ったのがこの世界に足を踏み入れるきっかけとなりました。 ところが、ちょうどその頃から禁酒運動が全米に広がり始…

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なぜ給料が上がらないのか?(2)

なぜ日本企業が「価格据え置き戦略」をとることができたかというと、その分従業員の賃金を引き下げたからです。 企業や店の犠牲というのは、すなわち従業員の犠牲に他なりません。 バブル崩壊以降、賃金改定を行わない、つまり給料を上げない企業の割合はどんどん増え、2000年代初頭にはなんと25%に達しました。 13年からは減少に転じますが、これは安倍政権が経営者に賃上げを働きかけたからです。 それでも、改定幅は極めて狭く、せいぜい2%程度。 賃金の伸びを世界と比較してみましょう。 OECD(経済協力開発機構)加盟国の、2000年から2021年までの「実質賃金」の伸び率の平均を見ると、ア…

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なぜ給料が上がらないのか?(1)

日本は長期間に渡って給与が上がっていません。 なぜでしょう? その答えは、日本が異常な「低インフレ国」だからです。 テレビでは、スナック菓子やアイスクリームが値上がりしただけで「インフレだ!」と大騒ぎしますが、物価が上がらなかったことこそが、給料が上がらない最大の原因です。 世界的に見ても、日本は物価が上がらない「不思議の国」です。 ところが、パンデミックの終わりが見え始めたとたん、世界中をインフレが襲いました。 このインフレは、給料の上がらない日本に一体どんな影響を及ぼすのでしょうか。 マスメディアは、生活が一層圧迫されると騒いでいますが、私は全く逆の見解を持っています…

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「ありがとう」の反対語(3)

金次郎の7代目の孫にあたる中桐万里子の祖母が言うには、金次郎の銅像で重要なのは本を読みながら一歩足を踏み出しているところなのだそうです。 本を読むことは確かに大事なことですが、どんな状況でも行動することを忘れてはいけないというメッセージだと言うのです。 二宮金次郎というと、どうしても道徳論者とか精神論者といったイメージを持ってしまいますが、最優先に考えていたのは現実でした。 つまり、経済的に豊かになることです。 豊かになるためには一歩足を踏み出すこと、すなわち行動しなければなりません。 こんな金次郎の言葉が残されています。 「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言であ…

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「ありがとう」の反対語(2)

金次郎は成田山新勝寺に籠り、21日間に及ぶ農民救済を祈願する断食をしていました。 3カ月もの間、金次郎の行方がわからないことで桜町領の人々は慌て始めます。 名主たちが江戸に探しに出かけたり、金次郎の復帰を領主に願い出たりしました。 金次郎がいかに重要な人物だったか、居なくなって初めて気がついたのです。 やがて、成田山で断食祈願をしているという知らせが舞い込みます。 村人のために、ここまでしてくれる人が過去にいたでしょうか。 村人たちは目が覚める思いでした。 断食を終えた金次郎は、迎えに来ていた新任の藩の役人から、村人たちが金次郎の帰りを待ち焦がれていると聞かされます。 …

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「ありがとう」の反対語(1)

薪を背負って読書する銅像でお馴染みの二宮金次郎。 でも、何をした人なのかは意外に知られていません。 実は600以上の農村を復興した歴史上の人物です。 江戸時代後期、地震や噴火、更には洪水といった自然災害により多くの藩が財政難に陥っていました。 不作が続き、日本中の農村が疲弊していきます。 文政6年(1823年)、小田原藩士の二宮金次郎は、藩の分家筋にあたる桜町領(現在の栃木県真岡市)の復興を命じられ現地に赴きます。 金次郎に与えられた期間は10年。 この地では耕作を放棄して逃げ出す農民が後を絶たず、農業を諦めて博打に走る村人も大勢いました。 人口も田畑の耕地面積も、全盛…

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ギャングとドラマー

ニューオリンズの娼館の1階には、必ず酒場がありました。 そこで演奏されていた音楽が、ジャズの始まりと言われています。 演奏していたのは、アフリカから連れてこられた黒人奴隷の子孫たち。 娼館は“JassHouse”と呼ばれていましたが、この“Jass”が“Jazz”の語源ではないかという説があります。 娼館のオーナーは、もちろんカタギの人ではありません。 ジャズは、誕生の頃からギャングと関わりがあったわけです。 しかし、1920年代初頭に歓楽街が閉鎖されてしまうと、ミュージシャンたちは演奏の場を求めてシカゴなどに流れていきました。 やがて白人も演奏に加わるようになると、その…

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