株式会社ファイブスターズ アカデミー
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少子化対策は「待ったなし」の状況だといいます。
首相も“異次元”の対策を打ち出すと発表しました。
対策の中身はこれから検討するようですが、マスメディアが喧伝するように保育所の増設だとか、子育てに関する諸手当の充実などになる可能性が高いようです。
問題はその財源をどうするかですが、マスメディアの報道によると、増税か社会保障費の負担増で対応するという説がもっぱらです。
庶民の負担はますます増えることになりそうですが、果たしてこれらの子育て支援策は、本当に効果があるのでしょうか。
詳しく調べてみたら、報道されている内容とは全く異なる事実が浮かび上がってきました。
マスメディアが歴史的な低水準にあると報じているのは、お馴染みの「合計特殊出生率」です。
厚労省の人口動態統計によると、2022年の数値は1.26。
2を下回ると人口は減少するわけですから、1.26は確かに危機的な数字と言えます。
でも、そもそもこの「合計特殊出生率」の意味が今一つよくわかりません。
調べたら、「一人の女性が一生の間に生む子どもの数の平均」となっていました。
ここで、あることに気がつきました。
その女性が、既婚者なのかあるいは独身なのかは、全く問われていないということです。
これはきわめて重要です。
なぜなら、可能性として次の二つが考えられるからです。
①夫婦がもうける子どもの数が少なくなっている
②結婚する女性が少なくなっている
もし①ならば、マスメディアの報道通り、保育所や子育てに関する諸手当の増額といった、所謂「子育て支援策」を打ち出して、夫婦の不安を払拭することは極めて有効な対策です。
事実、これらの支援策を実施した自治体で、子どもの数が増えたというニュースが報じられたこともあります。
でも、本当に夫婦がもうける子どもの数は減少しているのでしょうか。
早速検証してみました。
「完結出生児数」というデータがあります。
これは、結婚した夫婦が何人の子どもをもうけているかを示す数値です。
直近の2015年時点の調査では、1.94となっています。
あれっ?
意外と2に近いですよね。
ということは、結婚した夫婦は、平均してほぼ2人の子どもをもうけているということになります。
事実、全夫婦の75%は2人以上の子どもをもうけているそうです。
バブル崩壊直後の1992年の2.21よりは確かに低くなっていますが、これが日本で起こっている急激な少子化の主たる原因であるとは考えにくいと言っていいでしょう。
つまり、子育て支援策を充実しても、少子化対策の決め手にはならない可能性が高いのです。
なんだか、マスメディアで報じられている話は、かなり的外れであるような気がしてきました。
でも、現実問題として、それらの対策を実施した自治体で子どもの数が増えているという事実は、一体どう解釈したらいいのでしょう。
実は、このニュースにはウラがあります。
近隣自治体の子どもの数が減っているのです。
要するに、子どものいる家族が、近隣の自治体から引っ越してきているに過ぎないのです。
ということは、この子育て支援策は特定の自治体にとっては有効であっても、日本全体で見るとほとんど効果はないということです。
これを見ても、マスメディアの報道をそのまま信じることがいかに危険なことかよくわかります。
メディアは、見つけた情報にすぐに飛びついて、何の検証もせずに垂れ流しているだけです。
もっと周辺の調査をチキンとやって、しっかりしたエビデンスを取ってから報道してほしいものです。
それにしても、政府はこんな簡単なカラクリに気がついていないのでしょうか。
実をいうと、バラ蒔き支援策がほとんど効果がないことは政府は百も承知していました。
すでにシミュレーション済みだったのです。
2023年4月の経済財政諮問会議の資料に、子育て支援策などで5兆円ほどバラ蒔いた場合の出生率を押し上げる効果は0.05~0.1%と明記されています。
元財務官僚の高橋洋一によれば、この0.05%という数値は「限りなくゼロに近い」という意味だそうです。
要するに、ほとんど効果がないということです。
なぜ、効果がないことをわかっているのに、政府はバラ蒔き支援策に固執するのでしょうか。
本当に不思議です。
まさか増税したいからという理由ではないでしょうね。
いずれにせよ、①の「夫婦がもうける子どもの数が少なくなっている」説は除外していいでしょう。
となると、結婚するカップルの数自体が減っている可能性が高くなります。
そこで早速、②の「結婚する女性が少なくなっている」説を検証してみました。
すると、とんでもない事実が判明したのです。
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