株式会社ファイブスターズ アカデミー
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料理人や理髪業者など細かな手先の技能が必要とされる仕事が、すぐにロボットに取って代わられるわけではありません。
なぜなら、コストの問題があるからです。
一般に人間の手先のように繊細な動きができるロボットを開発することは、非常に難しいと言われています。
なので、開発には膨大な費用がかかることが予想されます。
たとえ開発に成功できたとしても、人間を雇うコストより割高になってしまうと採算が取れなくなります。
だから、低賃金の仕事は今まで通り人間にやらせておいた方が安くつきます。
ということは、技能が高いか低いかに関係なく、その仕事が低賃金ならば「人間の仕事」として残る可能性が高いということです。
なんだか複雑な気持ちになりますよね。
①と②はわかりましたが、他はどうでしょう?
③の「不安定な環境下での作業実施能力」と、⑨の「他者へのサポート能力」というのは様々なケースが想定されるので一概には論じられません。
ここではパスすることにします。
④の「独創力」と⑤の「芸術的能力」は、先述した起業家や芸術家などの「クリエイティブな職業」に求められる能力のこと。
AIが得意とするのは、大量のデータからアルゴリズムを見つけ出すことですから、世の中にデータが存在しない全く新しいものを創り出すことは、もともとAIにはできない相談です。
残りは⑥「他者に対する洞察力」、⑦「交渉力」、⑧「説得力」の3つですが、これらをワン・ワードで言うなら「コミュニケーション能力」ということになりますかね。
確かに、コミュニケーション能力を機械化するのは難しいことです。
だから、コミュニケーション能力の高い人はAIに仕事を奪われにくいということは言えるかもしれません。
でも、 ⑥、⑦、⑧の能力が高い人というのはそうそういませんよね。
そもそも、このスキルを身につけること自体非常に難しいことなので、残念ながら失業対策にはなりません。
ところが、コミュニケーションのあり方は、今回のコロナによって大きく変わりました。
人と人とがリアルに対面し、コミュニケーションを交わす機会などほとんどなくなりました。
⑥の「他者に対する洞察力」とは、表情の微妙な変化やしぐさなどから相手の感情を推測する能力のことですが、マスクで口元が隠された顔や、パソコンの画面越しの小さな顔から相手の表情を読み取るのは至難の業です。
その上、ラインやメールなど文字によるコミュニケーションが幅を利かせる現在では、「他者に対する洞察力」を発揮できる場面はかなり限られます。
そう考えると、先の見通しがますます暗くなります。
本当に近い将来、私たちはAIに仕事を奪われてしまうのでしょうか。
ここは少し視点を変えてみましょう。
⑦の「交渉力」と⑧の「説得力」ですが、される側の立場に立って考えるとAIに交渉されたり説得されたいとは思わないですよね。
やはり、相手は人間であってほしいと思います。
ですので、⑥、⑦、⑧に関わる仕事をする人間を、サポートするようなAIを開発すべきではないでしょうか。
例えば、オンラインで会話している時、相手のしぐさや表情の微妙な変化、さらには声のトーンなどから心理状態を読み取り、次に言うべき効果的なセリフを画面上にガイドするようなシステムがあれば、相手の心理状態に合わせた交渉や説得ができるはず。
このように、まずはAIが人間の仕事をサポートする仕組みを作るべきです。
こんな風に書くと、人間が「交渉」したり「説得」する職業、つまり営業や接客などの職種に限定されるように思う人もいるかもしれませんが、それは違いますよ。
全ての企業において、このような仕事をしている人がいます。
それは管理職です。
あなたが管理職ならば、人間をマネジメントするという、最も難しい仕事を任されていることを自覚すべきです。
ところで、企業におけるAIの導入はどれくらい進んでいるのでしょうか。
アクセンチュアが2018年に調査した結果を見る限り、労働市場でAIが人間を駆逐するのはまだまだ先のようです。
この調査は、世界6ヵ国(日本、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、中国)の6つの業界、すなわち自動車、トラック、自動車部品、産業/電気機器、重機、耐久消費財のメーカー500社を対象にしたものですが、98%の企業がすでにAIを活用して製品の改善等に着手していると回答しました。
ところが詳細を見ると、多くの経営資源をAI構想に投入していた企業は全体の5%しかありませんでした。
大規模な活用をしていると回答した企業に至ってはたったの2%。
なぜこんなにもAI活用が進まないのでしょうか?
理由は、AIを正しく作動させるためには膨大な数のデータを読み込ませる必要がありますが、これに相当なコストがかかってしまうからです。
そのため、現在のところAIを導入してもビジネスとしては成立しないケースが多いのです。
オズボーンらの予想が現実のものとなるには、安価なスーバーコンピューターが開発されてAIのコストがもっともっと下がる必要があります。
いずれその時はやって来るのでしょうが、コミュニケーション能力に関してはさらに時間がかかると思われますので、少なくとも管理職のポジションにある人はまずは自身のコミュニケーション力の向上に努めるべきでしょう。
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