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5☆s 講師ブログ

マスメディアはこれでいいのか?(2)

そもそも、政治家の言葉が国民に届くことに、どれほどの意味があるのでしょう?
歴史的に見ても、政治家の言葉が国民に届くことに意味があったのは、戦時中国威発揚の必要に迫られた時だけです。
もし、言葉を伝えることがそんなにも大切だというのなら、詩人か俳優を首相にするべきです。

政治家は「話し方教室」の講師ではありません。
政治家の使命は、国民の生命と財産を守ることです。
政治家に求められるのは「話し方」ではなく「結果」です。

新聞やテレビは、しばしば「権力の監視」こそがメディアの使命だと主張しますが、この時メディアが監視したのは権力の「話し方」だけでした。

でも、メディアが報道しなくても、国民はワクチンの効果を知っていました。
その証拠に政府が募集した職域接種には、予想を遥かに超える申込みが殺到します。
そのため、8月以降のワクチンが不足するかもしれないという懸念が出てきました。

職域接種の募集は一旦停止に追い込まれます。
するとメディアは、ここぞとばかりに政府の「大失策」だと一斉攻撃。

しかしこの時、官邸はある情報を掴んでいました。
ファイザー社のCEOが、オリンピックで来日しているという事実です。
官邸はすぐに面会を打診します。

朝食の時間なら何とかなるとの回答を得て、早速朝食ミーティングをセッティングするのですが、この時朝食会場として招待した場所はなんと迎賓館。
その厚遇に感激したCEOは、10~12月の700万回分を前倒ししてもらいたいとの首相の要望に二つ返事でOKします。

しかし、この事実も一切報道されませんでした。
とにかく徹底的に人々の恐怖心を煽ることだけを目指す報道姿勢は、オミクロン株の流行でも貫かれました。
テレビのニュースは、重症化率や死亡率はインフルエンザと大して変わらないという事実を完全に封印し、入院患者らの様子を流して人々の恐怖心を煽ります。

親子で感染した人のインタヴューを紹介した時は、画面の右上に「母子感染地獄絵図」というテロップを出し続けました。
こうなると、ニュースというより三流週刊誌です。

別の場面では、感染経験者が「オミクロンを甘く見ない方がいい」と警告していましたが、この人はなんと朝の5時まで飲食店をハシゴしていたのだとか。
教訓としては、「甘く見るな」より「5時までハシゴするな」の方が適切ではないでしょうか。
それにしても、よくもまぁこんな人を見つけてきたものです。
恐るべきテレビの取材力!

でも、ニュースを流す前に、流すだけの価値があるかどうか検討するべきでした。
ここに至り、ニュース番組は三文ワイドショーと見分けがつかなくなります。

オミクロン株と推測される死亡例が見つかった時には、まるで鬼の首でも取ったように繰り返し報道するテレビ局まで現れました。
80代で持病がある人の死亡例なんて、過去のインフルエンザでもたくさんあったはず。
この局は、今後毎年インフルエンザが流行する度に、死者数を報道しないと辻褄が合わなくなります。
このような、統計上は「外れ値」として処理されるような事例を山ほど紹介していましたが、「報道」とは本来こういうものでしょうか。

報道する側が事前に「基本方針」を決めて、それに見合う情報を一生懸命搔き集めてくる。

そして、視聴者の感情に訴えかけるような過激なキャッチフレーズを画面に流して煽りまくる。
これでいいのでしょうか。
未曾有の国難にあって、マスメディアは果たして自分の役割を全うしたと言えるのでしょうか。

「恐怖」や「怒り」という、国民の「感情」に訴えれば簡単に視聴率は稼げます。
でも、テレビは公共の電波を使っているわけですから、そこには「科学的知見」とか「論理的思考」といったものとのバランスが必要になるはずです。
コロナが終息した時、ワイドショーどころかニュース番組も見る人がいなくなるのではと心配になります。

今、「科学的知見」や「論理的思考」を探すとなると、もはやネットを当たるしかありません。
教育系の『見るだけで賢くなる理科の話』という動画サイトを観て大変驚きました。

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