株式会社ファイブスターズ アカデミー
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そもそも、金融の世界では、誰かの負債は誰かの資産を意味します。
そこで、日本の借金問題についても、会計のバランスシートを使って考えてみましょう。
マスメディアは「国の借金」と大雑把な表現をしていますが、経済学の知識のある人なら、政府と中央銀行とは連結決算で考えるべきだということを知っています。
なので、政府と日銀を合算した「統合政府」のバランスシートを考えます。
現在日銀は、マーケットにお金を供給する目的から、国が発行する国債のほとんどを買い取っています。
つまり、政府の借金は、同時に日銀の資産として計上されているのです。
確かに政府の借金は莫大ですが、日銀や政府系機関を含めた「統合政府」の資産も莫大です。
ところが、2021年10月に財務省の事務次官が、多額の借金を抱えた日本はタイタニック号であるという“エッセイ”を月刊誌に投稿しました。
事務次官ともあろう人が、バランスシートという会計学の基本中の基本を知らなかったことにネットは騒然となりましたが、財務省との関係性を何よりも優先する新聞各紙はこれを好意的に報じました。
最悪だったのはワイドショーです。
わざわざタイタニック号や氷山のイラストをパネルに描いて解説していました。
ディレクターは、視聴者を幼稚園児だとでも思っているのでしょうか。
しかも、コメンテーター席に座っていたのは、素顔がわからないほど派手なメイクしたヴィジュアル系ロックバンドのヴォーカル。
テレビは大勢の人が見るのですから、もう少し真面目にやるべきです。
ところで、発行された国債ですが、その全てを日銀が引き受けているわけではありません。
外国の金融機関が買うこともあります。
その場合は外国の資産となり、日本国にとっては借金(負債)となります。
でも、海外の金融機関が買っている分はわずか8%でしたよね。
ということは、日銀引き受け分以外の国債は、ほとんど日本の金融機関が買っていることになります。
では、その原資は一体どこから来ているのでしょう。
その原資は、私たちの預貯金や保険・年金です。
合わせて1,500兆円もあり、家計が保有する金融資産1,900兆円の大半を占めていました。
つまり、日本国の借金(負債)は、日本国民の資産ともバランスしているのです。
負債と資産の関係は、国と国民の間にも成り立っています。
日本の借金を家計の借金で例えるのは間違いですが、もしどうしても例えたいのなら、同じ家の中で夫が妻から借金しているようなものだと言いました。
それはこの事を指しています。
夫(国)の借金は、とりも直さず妻(国民)の資産に他ならないのです。
経済学では、政府が発行する貨幣は政府の負債であると考えます。
その貨幣を現金や預金として保有しているのは国民や企業です。
つまり、政府の負債は、同時に国民や企業の資産なのです。
高度成長期に、日本の企業は優れた製品を作って海外市場を席巻しましたが、その製品は国の借金で作った道路や港湾のルートを通って海外に輸出されていきました。
国の借金が企業を豊かにし、企業が豊かになることを通じて国民を豊かにしたのです。
国の借金1,220兆円が、巡り巡って1,900兆円もの家計資産をもたらしたのです。
国が借金する「意味」はまさにここにあります。
もし、国の財政が本当に破綻の危機にあるなら、国民の家計資産を増やしてくれた恩返しに、今度は国民が貯め込んだ資産を国にお返ししてはどうでしょうか。
つまり、夫(国)と妻(国民)の間で借金を精算するのです。
具体的に言いますね。
家計が貯め込んだ金融資産の半分を、国家が税金として徴収(没収)するのです。
そうすれば、国の借金問題は瞬時に解決します。
その上、消費税を廃止することもできます。
それよりなにより、貧富の差の解消に大いに役立ちます。
国の仕事は国民を豊かにすることですが、国の財政が破綻してしまうのなら、国が借金してくれたおかげで資産を増やしていた国民が一時的に貧しくなるのもやむを得ないでしょう。
財政破綻が心配で心配で、夜も眠れないという新聞記者の皆さんにお願いがあります。
今後は「消費税の増税」ではなく、「貯蓄税」すなわち「家計貯蓄の国家徴収」に関するキャンペーン記事を書いてもらえないでしょうか。
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