株式会社ファイブスターズ アカデミー
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日本が財政破綻する危険性はほとんどありませんが、今の日本は別の意味で危険な状態です。
問題は、日本が「借金大国」ではなく、「金貸し大国」である点です。
なぜ、「金貸し大国」になったのかというと、日本国内がジャブジャブの「金余り」状態だからです。
なぜ、金余りになったのかというと、日本国内でお金を必要とする企業が少ない、つまり「資金需要が少ない」からです。
なぜ、資金需要が少ないかと言うと、新しい事業に投資しようとする企業がほとんどないからです。
日本が「技術立国」として世界を席巻していた頃は、企業は技術革新のための投資を次々に行っていました。
企業の資金需要はきわめて旺盛だったのです。
だから、世界のトップランナーになれたのです。
でも、現在はどうでしょうか。
企業は利益が出てもそれを投資に回そうとせず、株式の配当を済ませたら内部留保としてせっせと貯め込んでいます。
その額、驚くなかれ470兆円。
だから、周回遅れになるのです。
せっせと貯め込むのは日本国民も同じ。
家計の「現金・預金」が1,000兆円、「保険・年金」等が500兆円でしたよね。
日本は「借金大国」ではなく、世界一の「金余り大国」です。
お金が、将来の成長のための投資に回らないのだから、日本の未来は暗いとしか言いようがありません。
なぜ、企業や国民はせっせと貯め込むばかりで、一向にお金を遣おうとしないのでしょうか。
しかも、預金したところでほとんど利息がつかないのに。
不思議ですよね。
ところが、経済学で考えるとこの謎は簡単に解けます。
実は、タンス預金だって、時として高い利回りを生むことがあるのです。
そのカラクリが分かる計算問題をやってみましょう。
【問題】1年ものの定期預金の利率が3%のとき、インフレ率が2%だとすると実質利回りは何%か?
簡単ですよね。
答えは1%です。
つまり、預金の利率が実質どのくらいかは、インフレ率との兼ね合いで決まるのです。
日本は長期間に渡るデフレに苦しめられました。
仮に1%のデフレ、すなわちインフレ率が▲1%だとすると、額面が1円も増えないタンス預金でも、実質利回りは1%になります。
つまり、デフレ下では現金をそのまま持っているだけで、結構な資産運用ができてしまうのです。
これが諸悪の根源です。
記者の皆さんは、「財政再建」を論じている暇があったら、「デフレ脱却」を論ずるべきです。
人々がお金を遣わない状態、すなわち「経済が回らない」状態がいかに危険なことか、今回のコロナ禍で身に染みてわかったはずです。
お金を貯め込むことは、現在の状況下ではある意味「自殺行為」と言えます。
それでも、どうしても財政再建のために増税したいというのであれば、「消費税の税率アップ」ではなく、貯蓄に対する「貯蓄税」を導入すべきではないでしょうか。
これは決して暴論ではありません。
次回は、貯蓄税についてお話します。
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