株式会社ファイブスターズ アカデミー

一昨日、六本木ヒルズに米国第45代副大統領　アル・ゴア氏の
講演会を聞きに行ってきました。

題して 「地球存亡の危機～An Inconvenient Truth」　というものでした。

現在映画でも取り上げられていて全世界で好評とのことでしたので、
「生ゴア元副大統領」が見れるということで、急遽行くことにしました。

御年60才前とは思えぬ堂々とした体格で、なにより、そのスピーチ力がすばらしかったです。
内容は2時間ほどパワーポイントを使いながら、地球温暖化が世界的に進み
このすばらしい地球がいかに病んでいるかという話で、これから私たちは国を超えて
一人ひとりができることから、CO2を出さない努力をしていこうという熱きメッセージでした。

2時間ほど休みもなく、台本もなく、一気に語りかけてくるその語り口に
思わずひきこまれてしまいました。
最初は同時通訳ということで通訳器を使いましたが、あの無味乾燥な同時通訳の女性の声では
ゴアさんの熱意が伝わらないと感じて、すぐに通訳器をはずして聞きました。

英語が得意でない私でもしっかりと聞き取れるくらい、澄んだ声による
クリアーな発音の英語はわかりやすく、私でも聞き取れるほどでした。

でも、でも、最後の質問コーナーがまったくいただけませんでした！！

希望者の何人かにゴアさんに何か質問をということで、講演後多くの人が挙手をしました。
一番最初に質問した人が・・・・要約しますと・・・・

「ゴアさんが講演の中で３０数年後には地球が危ない・・・・というような話が
あったが、それに向かって一生懸命私たちが努力しても映画の『アルマゲドン』の
ように地球外から隕石が飛んでくるような被害をうける事態になると
なんともむなしく思えるが、あなたはどう思うか？」

というものでした。

この質問を聞いて「私のいやな予感が当たった！」と思いました。
目の前で地球を救おうと2時間も熱く語ったゴアさんに、まったくのフィクションである「映画」の話を
持ち出して「そんなことになるとむなしいが・・・」という質問自体、少々失礼かという感じがしました。

さすがに、ゴアさんも苦笑いをして「なんとも答えようがない」という表情をしていました。
でも、さすがですね。そこは、まったく違う話で、質問に答えていました。

そして、次の質問者がこれまた・・・！？
「ゴアさんのように成功者になるにはどうしたらよいか？」というものでした。

忙しいゴアさんが時間を作って日本の人たちに「地球を救おう！」というメッセージを
直接伝えたくて実現した講演会で、決して「成功しよう」というモチベーションの講演会では
なかったのですが・・・

今まで、こういった講演会での質問コーナーで、積極的に質問する方がいるのですが、
「これはいい質問だ！まさに聞きたかったことだ！」と思える質問をする人に
私は出会ったことがありません。

今、テレビなどで活躍中の斉藤孝さんも「質問力」ということを本に書いていらっしゃいますが
その場でその内容にあった、そして何より相手が聞いてもらいたいという「質問」ができる
感性を磨かねばと、自分を含めて強く思いました。

ちなみに、私は本当に「ゴアさんが言うとおり！」と思ったので、
特に質問はありませんでした。

それより、これからは家でも「チームマイナス６％」を実行して少しでもCO2を
出さないようにと思いました。