株式会社ファイブスターズ アカデミー
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吉越はなんと、残業した人数に応じた金額を、各部門にプールされているボーナスの財源から順次減らしていくという強硬手段に出ました。
つまり、ある特定の部署がいつも残業していると、その部署のボーナスの財源がどんどん減っていき、その結果一人当たりのボーナス支給額が減るのです。
一見するとずいぶんひどい強権発動のように見えますが、見逃してはならないのは、この施策によって売上も利益も増加したことです。
重要なことは、仕事量とか労働時間ではなく「結果」です。
社員は、決められた労働時間の中で最大の結果を出すために、自らの判断で無駄な仕事をどんどん割愛していったのです。
これこそ真の意味での「働き方改革」です。
もう一人、残業を激減させた管理職を紹介しましょう。
彼は東レの取締役に就任した時、「会議禁止令」を発令します。
一切の社内会議を禁止するというのです。
当然猛反発が起こりますが、佐々木は直接文句を言ってきた会議についてだけは、1時間だけその開催を認めるようにしました。
すでに皆さんお気づきのことと思いますが、この2つの施策はある意味「劇薬」です。
そこで、一般の会社でもすぐに取り組めるような事例もご紹介しましょう。
佐々木は、文句を言ってきた会議の開催を認めるにあたり、配布資料について厳しい条件をつけました。
それは、配布資料はA4の紙1枚のみで、しかも会議の1週間前には参加者全員に配布しなければならないというものでした。
ここに重要なヒントがあります。
そもそも日本の会社は、社内コンセンサスを得るためだけに、なぜこんなにも多くの時間を費やすのでしょうか。
万一失敗したときのことを考えて、責任の分担を広く薄くしているのです。
まずは、この「免責のための仕事」から見直してみる必要がありそうですね。
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