株式会社ファイブスターズ アカデミー
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中国の唐の時代、太宗(たいそう)という非常に人望の厚い皇帝がいました。
中国には古くから「諫臣(かんかん)」という職制がありました。
昔の皇帝は意外にも謙虚な人が多かったのかと思いきや、そうではありません。
唯一、諫臣の忠告を真摯に受け止めた皇帝が太宗でした。
さて『貞観政要』の中に「六聖・六邪」という言葉が出てきます。
「六邪」のうち最初に出てくるのが、「見臣(けんしん)」というタイプです。
次に出てくるのが「諛臣(ゆしん)」。
主人の言うことにはすべて「結構です」と迎合し、主人の行動にはすべて「ご立派です」とヨイショし、主人の好きなものを突き止めて一緒に楽しむ。
他には、自分が推挙した部下の長所だけを必要以上に誇張し、反対に失脚させたい相手については短所ばかりを吹聴する、などという不届きな輩もいます。
さらには、その見事な弁舌を駆使して自分の非をごまかしてしまう部下。
最後に「亡国の臣」と呼ばれる最悪の部下が登場します。
何だか最近世間を賑わせている、品質検査の改竄や、文書の書き換えのことを予言しているような気がしてなりません。
同時に、あちこちで上司の悪口を言いふらし、組織の評判を落とそうと画策したりもするそうです。
こうして6つのタイプを並べてみると、あなたの会社にも思い当たる人物がいるのでは?
それにしても、組織のトップとその取り巻き連中との関係という構図が、この書が編纂された1300年前と現代でほとんど変わっていないことに驚かされます。
でも、太宗はトップとして耳の痛い話を聞くことに抵抗はなかったのでしょうか。
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