株式会社ファイブスターズ アカデミー

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5☆s 講師ブログ

見えざる資産(2)

研修によって意識を変え、その後のフォローによって行動を変えたケースをご紹介します。

まず、マネージャー研修の最後に、「今後取り組むべき3つの具体的な行動」をアクションプラン・シートに書き出してもらいます。

その後、毎月末にそのシートを振り返っては、一つ一つについて○×△で自己評価を記入します。

そして、言い訳も含めた簡単なコメントを記入した上で、上司であるシニア・マネージャーと状況を共有します。

上司は、その面談で指示したことや気づいたことなどを「上司コメント欄」に追記して、アクションプラン・シートを人事部門に提出します。

ただこれだけのことです。

これを3カ月間繰り返した後、4ケ月目に実施したフォロー研修の様子を見て私は驚愕しました。
受講生が見違えるほど成長していたのです。
「見えざる資産」が目に見えて変化したのです。

さらに、別の副産物もありました。

人事部門の担当者によれば、シニア・マネージャーの人材育成に関する意識が手に取るようにわかると言うのです。

毎回、前月のコメント内容をコピペして提出してくるシニア・マネージャーは、次の異動で飛ばされました。

おそらくこのシニア・マネージャーは、ポジショニング・ビューの立場なのでしょう。
それなら、それにふさわしい職務に異動させた方が人材の有効活用につながります。

でも、会社全体の総合力アップを考えるならば、やはりリソースベースド・ビューの視点からの取り組みを徹底するべきです。

そんな難しいことではありません。

役員の訓示や研修といったものは「一過性」のものですが、強いインパクトを与えることができます。

一方、毎月のフォローというのは「継続性」そのものであり、訓示や研修のインパクトが時間の経過とともに薄れていくスピードを遅らせることができます。

これを上手に組み合わせることで、人材のポテンシャルを顕在化させることができるのです。
行動を変えるためには、強固な意志の力に頼るよりも、ルーティン化されたプログラムを用意した方が簡単です。

外部環境を云々する前に、それに適応できる人材を育てるために、まずは内部環境に小さな変化を起こしてみませんか。

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