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5☆s 講師ブログ

一対多のマネジメント

参加するサルが三頭になった時、とても面白いことが起きました。
まず、上司ザルを真ん中に配置して、正方形のテーブルにコの字形に座らせます。

すると、真ん中の上司ザルは、右か左のどちらかの部下ザルに睨みを利かせなければなりません。

この時、見られていない方の部下ザルが、頻繁にルール違反を犯したのです。

右に睨みを利かせていると、そのスキに左のサルがエサをかっさらい、左を睨むと今度は右ザルが・・・。

サルの社会には、「一対一」のマネジメントしか存在しないのです。
「一対多」のマネジメントは不可能なのです。

以上から言えることは、上司が常に目を光らせて、部下一人ひとりに睨みを利かせている組織というのは、
サルの集団とほぼ同じということです。

しかも、もっと面白いこともわかりました。

部下ザルがどんどん賢くなるのです。
上司ザルの一挙手一投足をつぶさに観察し、ちょっとでも隙を見つけるとすぐにルール違反の行動を起こします。

一方の上司ザルはというと、全く進歩が見られませんでした。

この辺も人間社会と同じですよね。

でもこのままでは、人間としての尊厳が失われてしまうような気がしてなりません。

どこかに、サル社会と人間社会の違いがきっとあるはず。

まず、サル社会の場合、ルールを成立させている大原則は「抑制」でした。

そして、その抑制をもたらしているのは、上司ザルの視線でした。

一方、人間社会の方は、上司の視線がなくてもルールを守ります。

いや、正確に言うと守ろうとする人の方が多いです。

さらに、社会を成り立たせている行動原則は「抑制」だけではありません。

「協業」というものだってあります。

その上サルの場合は、部下ザルが賢くなると言っても、
「隙あらば上司ザルを出し抜いてやろう」というズル賢さでしかありませんが、人間の場合はちょっと違います。
上司の良い部分を真似しようとしたりします。

これは大きな違いです。

人間の社会で「一対多」のマネジメントが成立するのは、
上司が部下から何らかの意味でリスペクトされている部分があるからではないでしょうか。

自己の利益追求だけを目的としている組織や社会では、相手に対するリスペクトは生まれません。

もしかしたら、上司に対するリスペクトこそが、メンバーの「協業」をもたらすカギなのかもしれません。

いかがですか?

あなたの組織には部下が上司をリスペクトし、そして組織全員の協業により仕事を遂行しようとする風土はありますか?

もしないとするならば、その組織はもはや「サル集団」と同じですよ。

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