株式会社ファイブスターズ アカデミー
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前回は『ルパン』での太宰の撮影秘話をお話ししましたが、『ルパン』と言えばやっぱり坂口安吾。
しかし、『ルパン』ではもっぱらジンと卵黄とレモン、
そして少々の砂糖を加えたゴールデンフィズというカクテルを好みました。
開高健と山口瞳は、もともとサントリーの前身である寿屋の宣伝部員。
「『人間』らしく
このコピーで一躍名をあげた開高が最も愛したのは、スコッチの代表とも言うべき『マッカラン』。
ロイヤルバンク・オブ・スコットランドの10ポンド紙幣に描かれているポットスチルは、マッカランのものがモデルと言われています。
これが、「とらや」の小倉羊羹『夜の梅』と絶妙にマッチすると言うのが開高の持論でした。
たしかに、『夜の梅』は『マッカラン』のフルーティーさを上手に引き出してはくれますが、
山口瞳は数々の名コピーを残しました。
「二十歳の諸君!
今日から酒が飲めると思ったら大間違いだ。
なんとも共感を呼ぶコピーですよね。
常連客のひとりだった『婦人画報』の編集長がそれをいたく気に入り、
いきなり彼に連載小説を書かせますが、それがあの『江分利満氏の優雅な生活』。
ストレートかオンザロック派の山口は、ある日バーでウィスキーを注文した時、バーテンダーから「水割りですか?」と聞かれ、
ちなみにオンザロックとは、氷の上という意味です。
つまり氷がグラスの底に沈み、その上にウィスキーがある状態なのですが、
冷蔵庫で作った氷では空気が混じっているためプカプカ浮かんでしまい、アンダーザロックになってしまいます。
しかし、バーなどで供されるしっかりした作りの氷塊となると、
グラスにウィスキーを注いでもグラスの底にずっしりと落ち着いたままで、浮かび上がるようなことはありません。
これが正しいオンザロックです。
なぜそうなるかというと、ウィスキーは水より比重の軽いエタノールの濃度が高いからだそうです。
ウィスキーと水を1:1で割るのを、トゥワイスアップというそうですがこれでも氷は沈みます。
ですので、水が多すぎて氷が完全に浮かんでしまっている「ウィスキーの水割り」は、
正しくは「水のウィスキー混ぜ」とでも言うべきでしょう。
ただし、ストレートやオンザロックは胃によくありません。
山口も、晩年になると体を気遣ってローヤルの水割りにしたそうです。
半村良は長い下積み時代を、新宿の酒場でバーテンダーとして過ごしました。
村上春樹は、ウィスキーのエッセイを書くためにスコットランドを旅しました。
「10年ものはジョニー・グリフィンの入ったセロニアス・モンクのカルテット、
15年ものの『ラフロイグ』は飲んだことがないので、どういう意味かよくわかり分かりせんが、
やっぱりウィスキーは、三鍋の言う通り「自我に向かっていざなってくれる」酒のようです。
かつてモンクは、グローヴァー・セールズのインタビューにこう語ったことがあります。
「僕は商売人じゃない。
なるほど。
作家もウィスキーも、世間が認めてくれる時が来るまで、
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