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5☆s 講師ブログ

科学者の信念

今の日本の大学がそうですが、CO2と地球温暖化に関する研究であれば、
研究費を獲得することは比較的容易です。

その手の研究を続けていれば研究費の心配は少ないし、大学内の地位も保全されます。
しかも、今やこの問題はブームであり、ほとんど科学的根拠がないのに
ノーベル平和賞をもらったケースもあるのですから。

しかし、スベンスマークは恵まれない環境にありながらも、
自分の信念を貫き通し、世間常識に反する研究を続けました。
彼の頭の中には、真実の追究ということしかなかったのでしょう。

1998年になってようやく風向きが変わります。
フリース・クリステンセンがデンマーク宇宙センターの所長になり、
彼をスタッフとして迎え入れたのです。
その後、彼は次々と新しい発見をして、ついに宇宙線犯人説に至ったのです。

科学と宗教の最大の違いは、科学的に実証できるかどうかです。
科学研究というものは、決して世間の風潮に流されたりしてはいけません。

かつて水俣病が日本を騒がせていたとき、日本は高度成長期にあり、
「経済活動がその原因だ」などとは、とても言える雰囲気ではありませんでした。

しかし、ひとりの東大の助手が信念を持って、
「工場廃液に含まれる水銀が原因である」と発言しました。
本当に勇気ある発言でしたが、結局彼は、定年まで助手のままでした。

自分の出世を天秤にかけても、やはり真実追究の方が重いというのが
真の科学者なのです。

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