株式会社ファイブスターズ アカデミー

大震災の発生から２週間以上を経てもなお、日本全体が混乱の極みにあります。
津波による原発問題があったにせよ、この国のリーダーシップのあり方が
問われていると思います。

9.11のテロの際も、事態が収拾された後、メディアによってブッシュ大統領の判断が
どうだったのか、時系列で事細かに分析されました。

今回、政府の対応が適切だったかの検証は、すでに一部週刊誌で始まっています。
その報道を見る限り、政治主導・官邸主導にこだわるあまり、十分に機能したとは
言いがたいようです。

このような非常事態に際して、中央司令塔が必要であることには誰も異論はありません。
しかし、それは司令塔がすべての細かな指示を出すということではなく、
この部分はどこの部署に任せるという采配の問題なのです。
非常時に問われるのは、リーダーの判断力です。
そして、その判断力には、各担当者を信じるという度量の大きさも含まれているのです。

一方で大阪の府議が、この大災害を「願ってもない天の恵み」と発言しました。
橋下府知事が湾岸地域にある高層ビルに庁舎を移転しようとしているのに対して、
この府議は地震の際危険だからと反対していたそうです。
どんな背景があるにせよ、このような発言は決して許されるものではありません。
おそらく、一生後悔することになるでしょう。

以前このブログで、政治家は歴史という名の法廷に立たされる被告であると書きました。
これは中曽根元総理の言葉です。
政治家の発言・行動・振る舞いは、後から歴史による検証を受けることになります。

ただ、被告は政治家だけではありません。
例えば、プロ野球のセ・リーグです。
私は熱烈な巨人ファンですが、今回のことで巨人ファンをやめようかと思いました。
江川問題の時でさえ巨人ファンをやめなかった私ですが、本当にがっかりしました。
たったひとりのトップの判断が、すべてを台無しにしてしまう典型例です。

非常時には、その人の本性が現れます。
今日の行動が、後に歴史による検証を受けるという意識を常にもって
判断していきたいと思います。