株式会社ファイブスターズ アカデミー
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前回は、脳の回路のおかげで、見えないものまで見えてしまう話をしました。
今回は、色の話をしましょう。
私たちの視野は結構広いですよね。
頑張れば左右180度近くまで見えるような気がします。
しかも視野全体がフルカラーです。
目が不自由な人を除けば、途中から白黒になってしまう人なんていませんよね。
ところが、人間の網膜の細胞を調べると、色を感じることのできる細胞は中心部分にしか
存在していません。
周辺部に行くと、明るさしか感じられない細胞ばかりです。
つまり、本当は視野の中心部分しか、色がついていないはずなのです。
でも、今見えている映像はフルカラーですよね。
なぜなのでしょうか。
それは、脳が、勝手に色をつけて編集してくれているからです。
試しにこんな実験をしてみましょう。
ボールペンの赤と青をそれぞれ右手と左手に持ちます。
目の前に両方掲げたら、ゆっくりと左右に開いていきます。
180度くらいまで広げてください。
180度近くでも、なんとか赤と青はわかりますよね。
でも、実際にはすでに、色を感じる細胞では捉えきれなくなっているので
本当は色は見えていないはずなのです。
次に、色鉛筆を何色か用意します。
そして、後ろ手で、右手と左手で1本ずつ選んで、すっと180度のところに持ち上げます。
すると、色は全く分かりません。
180度でも、さっきは分かったのに・・・・
先ほどの場合、何色かの情報はあらかじめ脳が知っていたので、編集して色づけ出来たのです。
ところが今回は、何色かの情報がないため、脳が色づけ出来なかったというわけです。
どうです?
管理職の人は、人事考課の際、部下を色メガネで見てはいけないって習いましたよね。
でも、恐ろしいことに、私たちの脳は自動的に色メガネをかけてしまっているのです。
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