株式会社ファイブスターズ アカデミー

「同情するなら金をくれ！」
その昔話題になったテレビドラマの名ゼリフです。

では、これが「ほめられること」と、「お金をもらうこと」だったら、どっちがいいですか？
えっ？　そりゃやっぱり金だろうって？
これが案外そうでもないんですよ。

ほめられるのも、お金をもらうのも、どちらも快感ですので
脳の中の報酬系に関係していることがわかります。

大変面白い研究が、藤井直敬氏の「つながる脳」（ＮＨＫ出版）に紹介されています。

まずアリエリーらの報告です。
パソコンの画面上で、マウスでオブジェを動かすという単純作業をします。

このとき、５ドルの報酬を与えるグループと、５０セントを与えるグループ、
そしてまったく報酬のないボランティアのグループの３つに分けてみました。

すると、もっともたくさんのオブジェを動かしたのは、ボランティアのグループだったのです。
つまり、ヒトはお金のためだけに頑張るのではないということです。

次の、生理学研究所の定藤規定氏らの報告はもっと興味深いものです。

ある課題を与えて、金銭の報酬を与えるケースと、被験者の社会的評価を提示するケースです。
社会的評価とは、たとえば「信頼できる」などという評価のことです。

このとき、被験者の脳をｆＭＲＩで調べます。
すると、どちらのケースも同じ場所が反応していたというのです。

ということは「ほめられる」ことも「お金をもらうこと」も、脳にとっては同じ快感刺激だと
言えるのです。

そこで、管理職のあなたにアドバイス！
部下をほめることは、ベースアップと同じくらいの効果があるのですよ。