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5☆s 講師ブログ

エモーショナル・ティア(1)

前回のセロトニンのお話で、感動の涙を流すのは人間だけだとお話しました。

私たちは瞬きするたびに少量の涙を流して、目を保護しています。
これは、生理現象として流す涙です。

一方、感動したり、悲しんで流す涙は情動に基づくものとして「エモーショナル・ティア」といいます。
最近の研究で、エモーショナル・ティアの成分が、生理的な涙とは違うことがわかってきました。

まず、コルチゾール等の抗ストレス・ホルモンが含まれることが分かっています。

抗ストレス・ホルモンとは、ストレス刺激にさらされたときに「負けるな!」とばかりに体を元気づけようとして脳が分泌を指令するものです。
ステロイドなどもこの仲間です。

たしかに、短期的には元気になりますが、ちょうど競争馬がゴール前の直線でムチを当てられているようなもので、長く分泌され続けると、体そのものが参ってしまいます。
まぁ、簡単に言うと、薬と毒の両方の作用があるということです。

感動の涙に抗ストレス・ホルモンが含まれるというのは、その毒を洗い流しているとも考えられるのです。
思いっきり泣くと、なんとなくすっきりした気分になるのは、どうやらこの作用らしいですね。

この話、面白そうなので次回も続けますね。

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