株式会社ファイブスターズ アカデミー
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かつての日本は、高額所得者には大変過酷な課税を行っていました。
累進課税と言って、所得が多くなればなるほど所得税率が段階的に高くなる制度です。
この辺の分析は、橘木氏の本によく出てくるので少し詳しく紹介しましょう。
1986年の所得税の最高税率は70%でした。
しかも15段階とかなりきめ細かかったのです。
その後1989年には最高税率は50% (5段階)に引き下げられ、1999年には現在の37%(4段階)にまで緩和されています。
つまり、ここ20年間の税制の流れは、間違いなく『金持ち優遇』です。
そして、これこそが格差を広げた原因なのです。
この流れの背景には、高額所得者の税率を引き下げることによって、稼ぐ人にはもっとモチベーション高く仕事してもらうことが国の活力を生むという考え方があります。
すなわち、金持ち願望こそが国の発展の原動力ということです。
レーガンやサッチャーの時代には、まさにこの考え方が大成功を収めました。
しかし、と私は思うのです。
日本の高額所得者がこんなに優遇されたことにより、はたして日本という国の活力は上がったのでしょうか?
日本がもっとも低迷したバブル崩壊後の「失われた10年」は、まさに金持ち優遇が進行していく真っ只中にありました。
もし、金持ち願望が国の活力を高めるとするならば、日本はもっと早くドン底から抜け出すことができたはずです。
「日本のお金持ち研究」という本には、企業経営者へのインタビューも掲載されています。
そこには、「金持ちになりたかった」という人はいません。
むしろ、誰彼かまわずに人を助けてきたら、人からも助けられるようになり、いつの間にか大きな資産を持つようになっていたというエピソードが多いのです。
次回は、国の活力について、成長会計の理論と照らし合わせてお話したいと思います。
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