株式会社ファイブスターズ アカデミー
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アメリカが、その異常なまでの消費意欲で、世界の景気を引っ張ったことは事実です。
しかし、まるでキリギリスのようなあまりに楽天的な生活がいつまでも続くわけがありません。
特に、経常収支赤字に加えて、財政赤字という双子の赤字の国です。
どこかで綻びがくるはずです。
経済学のテキストでは、このような破局が来ると教えていました。
大赤字の国の国債はあまり信用できないので、まず誰もアメリカ国債を買わなくなります。
それどころか、持っているアメリカ国債を早いうちに売ってしまおうと考えます。
するとドルが売られます。
つまりドル急落です。
ところが、奇妙なことにここ数年ドルが急落することはありませんでした。
なぜでしょう?
それは中国とオイルの振る舞いにあります。
まず中国です。対米貿易で潤ったお金で、アメリカの国債を買い漁ったのです。
中国以外の新興国も同様の行動に出ました。
アメリカは自分たちの製品を買ってくれる国です。
その国が安定してくれることは、取りも直さず自分たちの利益そのものだからです。
次にオイルマネーです。
ニューヨークの原油先物価格は、もはや常軌を逸した水準にまで値上がりしています。
ここで潤ったオイルマネーが、その潤沢なお金をアメリカ国債の購入に充てたのです。
アメリカが世界中にばら撒いたお金が、米国国債の購入という形で再びアメリカに帰ってくる。
なんということでしょう。
こんなこともあるのですね。
この奇妙な還流のバランスの中で、ドルは急落することなく安定していたのです。
学問的に言うと、USサンタクルーズ大学のマイケル・ドーレイ氏の唱えた『新ブレトンウッズ体制』です。
世俗的に言うと、武者陵司氏の唱えた『アメリカ新帝国主義』です。
しかし、この一見万全に思えた帝国の体制も、サブプライムという爆弾で危機を迎えました。
ただ、誤解してはいけません。
ドル急落で危機に立たされているのはアメリカではないのです。
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