株式会社ファイブスターズ アカデミー
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中国は今、安い人件費を売りに、安価な工業製品を大量に輸出しています。
そして、日本の工場の多くは中国に移転してしまい、いわゆる“空洞化”の問題が持ち上がっています。
もはや日本の労働者は、ハンダづけなどの誰でもできるような単純労働をしていては勝ち目がない時代に入ったのです。
日本の産業に求められているのは、もっとクリエイティブな仕事です。
そういう意味で、日本の製造業は大健闘しています。
トヨタのカンバン方式に代表されるような効率性の工夫など、他国の工場では見られないキメ細かさです。
また、このデフレ期を生き残るためにコストダウンにも徹底して取り組みました。
省エネなども世界のトップクラスです。
商品開発力でも、優れた製品が世界の市場を席捲しています。
このような取り組みのおかげで、日本の貿易黒字は史上最高額を記録しています。
多少為替レートが有利に働いた面はあるにせよ、まさに工業立国・日本、輸出立国・日本の面目躍如たるものがあります。
製造業で高い利益を出すことができた企業が多かったのも、この輸出の好調さによるところが大きいことは確かです。
バブル崩壊後長く続いた低迷期から反転して、企業が右肩上がりの業績シフトに移行できたのは、まさにこの輸出のおかげなのです。
しかし、です。
本当にそうなのでしょうか。
輸出が絶好調というのは、本当に喜ばしいことなのでしょうか。
もちろん高い技術水準は喜ばしいことなのですが、日本経済の活性化という点では実に大きな問題があるのです。
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